デジタル庁が運営する「デジタル改革共創プラットフォーム」の現在
デジ庁の自治体・政府限定「Slackコミュニティ」は5年目に突入 孤独に戦うDX担当の“救いの場”に
2026年01月19日 11時00分更新
83%が共創PFに“満足”、政府と自治体の緩衝材としての役割も
説明会では共創PFの具体的な活用状況も共有された。
まずは、デジタル庁側の政策推進における活用だ。情報連携のために投稿したり、意見交換の場を設定したり、共創PFを軸に勉強会を開催したりと、活用の幅は広い。投稿を追うだけでも生の声が拾え、職員からは「施策に対する反応をオンタイムに把握できる」との声も挙がっている。
例えば、窓口業務の抜本的改革(BPR)を支援する「窓口BPRアドバイザー」の派遣事業を開始した際には、共創PFに申し込みフォームを設置。さらに、アドバイザーに支援内容を投稿してもらうことで、制度を利用しない自治体にも学びを提供した。
アンバサダーの池澤さんも、共創PFに投稿された窓口BPRの情報を参考にした一人だ。職員が市民役となって手続きを体験する「窓口利用の体験調査」を実施した際には、先行企業からアドバイスをもらい、「一人では思いつかなかった視点を得ることができた」と語る。
自治体職員同士のネットワーク構築にも力を入れており、共創PFユーザー向けにオフラインの勉強会「共創PFキャンプ」を定期開催している。直近では、名古屋市でマイナンバーカードの利活用をテーマに、長野市でフロントヤード改革・窓口DXをテーマに勉強会を実施予定だ(名古屋市が1月16日、長野市が1月23日開催)。
一方の自治体側では、池澤さんのように庁内で気軽に相談する相手がいない職員や、小規模自治体に多い“ひとり情シス”状態の職員から、情報収集の変化を実感する声が寄せられているという。
自治体が始めたサービスや取り組みを共有する場としても利用されており、デジタル庁との連携でデジタル認証アプリ採用の公共施設予約システムをオープンした三田市職員や、デジタル庁の素材を活用してマイナンバー関連のお知らせ動画を作成した伊賀市職員の投稿などが紹介された。
デジタル庁が2025年7月に共創PF内で実施したアンケート(対象210名)では、共創PFに「満足している」という回答が83.3%に達している。「政府からの通知に追いつけず苦労していたが、わかりやすく説明や質問ができる」「障害情報の第一報が早く、質問に対するフィードバックがうまく醸成されている」といったコメントも得られており、政府とDX担当者の“溝を埋める”役割としても機能している様子が伺えた。




