ロート製薬とMicrosoft MVPが語った「製品選択」や「棲み分け」の勘所
Power Platformとkintone ノーコード・ローコードツール“いいとこ取り”のススメ
2026年01月09日 09時00分更新
“業務理解”と“意思決定者とのコミュニケーション”の重要性
小島氏:Power Platformとkintoneの違いや棲み分けがよく分かりました。どちらかのツールを使っていてサービスを足したい場合に、意思決定者を説得する方法を教えて欲しいです。
柴田氏:まず、意思決定者は現場担当と見ている景色が異なります。現場の実態とは別に、会社として優先したい取り組みやアウトプットがあり、そこにミスマッチが発生します。
私の場合、室長(CTOも兼務)やCIOとの密なコミュニケーションを意識しています。とにかく現場の課題や活動内容を積極的にシェアしていくのです。彼らも現場を見ていないわけではないですが、見えない部分を埋めることが、後のツールの棲み分けへの理解につながります。泥臭いですが、意思決定を見据えたキーパーソンとのコミュニケーションが重要です。
小島氏:さきほどのカルチャーフィットによる使い分けも説明するのでしょうか。
柴田氏:キーパーソンもカルチャーについては体感しているので、よりミクロな情報をインプットしていくイメージです。
小島氏:りなたむさんには、まったく使っていない状態から両ツールの導入を説得する方法を聞きたいです。
りなたむ氏:まずは、現状の業務を分析しないと、どのツールが最適か分かりません。例えば、データの持ち方やサポートサービスなどを考えると、Power Platformはどうしてもアメリカの商習慣寄りのツールです。それを変えることもできますが、工数を考えると日本の商習慣に合ったkintoneとの使い分けを検討することになります。まずは、業務プロセスやフローを理解して、正しい選択をしなければいけません。
小島氏:いきなりどのツールかではなく、まずは何をしたいかですね。
ツールはあくまで手段 “適所適材”な選定が第一歩
小島氏:最後に、悩んでいる企業を勇気づけるメッセージをお願いします。
柴田氏:ユーザーは聞きなれないかもしれませんが、“ベスト・オブ・ブリード”という言葉があります。システム構築においてその場その場で最適なものを選択していきましょうという考え方です。
やはり、業務や目的ごとに最適な製品を選択することが大事だと思っています。データがサイロ化してしまう側面もありますが、あくまでツールは手段なため、適材適所ではなく「適所適材」で選ぶべきです。
もうひとつは、サンクスコストに捉われないことです。既にコストを払っているから使わなきゃというのはナンセンスで、適所適材でツールを選定するのが第一歩だと思います。
りなたむ氏:業務プロセスを理解した上で、柴田さんの言う適所適材で選択していくのが、やはり前提です。バックオフィス側の要請で導入したサービスが、現場側では使いにくいという話はよくあります。両サイドの意見を取り入れて、業務プロセスを改善するという目標のもとで、DXのためのツールを決めて欲しいです。
それこそkintoneもPower Platformも機能を試せるプログラムがあるので、まずは開発してみましょう。最初は自分のために作るところから、個人のDXから始めることも大事だと思います。







