「あっ、買い忘れた!」を狙う詐欺
AI需要による価格暴騰で「今回のブラックフライデーが底値だったかも」と言われている自作PCパーツ。特にメモリーやSSDを買い逃して慌てている人は案外多いのでは。また、「狙っていた製品が早々に売り切れてしまい大ショック」という人も少なくないでしょう。
それでも諦めきれず検索していると、見慣れぬECサイトにお目当てのアイテムが未だ販売中ではありませんか! この幸運を逃すまいと検索結果をタップ……してはいけません。それは高確率で詐欺師の仕掛けた罠です。
飛んだ先はニセのECサイト。支払い情報などひと通り入力して購入ボタンを押しても意味はありません。あなたの貴重なお金と個人情報はそのまま盗み取られてしまい、肝心の商品も届かないのです。慌てて再訪しようとしても、ECサイトはすでに閉鎖されており、先方と連絡も取れません。
こうした詐欺ECサイトの被害は多発しており、たいてい品薄の人気商品を在庫しているとうたっています。しかし、大手量販店や公式直販でも手に入らないような商品が、聞いたこともないショップに大量在庫しているハズはありません。「世の中、そんな美味い話は転がってない」ことをお忘れなく。
なお、怪しいECサイトを見分けるコツは「振込先が個人口座」だったら有無を言わず避けることです。
配達遅延を狙った詐欺
またこの時期、宅配便は配送の遅延が生じがちです。ブラックフライデーの余波とお歳暮時期が重なるためです。すでに佐川急便は11月26日、ヤマト運輸は27日にそれぞれ、急激な物量の増加に伴って荷物の到着に遅れが出ているとアナウンスしています。
佐川急便は、「会員制ウェブサービス『スマートクラブ』およびLINEで配信している『配達予定通知』について、一時的に配信を停止」しており、ヤマト運輸も、「サービスセンターにおきまして、お電話がつながりにくい場合や、お問い合わせへのご回答にお時間をいただく場合」があるとのこと。
食料品や生活用品など、年に一度のチャンスとばかり大量買いしたアイテムが「数週間待ち」の表示になってしまい、途方に暮れている人もいらっしゃるのでは?
こうした状況を悪意ある人たちは見逃しません。
「24時間以内に下記リンクより認証を完了させてください。確認が遅れるとアカウントが制限される恐れがあります」といった内容のメールを送り付けることで消費者を驚かせ、リンクから偽Webサイトに誘導して個人情報を入力させたまま窃取しようとします。
「これ以上、遅延されてはかなわない!」と慌ててタップしないでください。Amazonプライム会員や各種クレジットカードが凍結されてしまうと誤認させるポピュラーな手口ですので、メール内のリンクや電話番号は使わずに公式サイトに飛び、直接確認しましょう。
最近はメーラーのフィルタリング機能が充実しており、我々の受信箱まで詐欺メールが届かないことも多いのですが、フィッシング対策協議会の発表によれば「http://●●●●.0xc0.154/」「http://●●●●.0x1c.071763/」といった、URLに8/10/16進数などのIPアドレス表記を用いたフィッシングメールが報告されているとのこと。
これらはメールサービスのフィルタリング機能をすり抜けようとする試みの1つです。

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