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世界最速610Hz液晶から初音ミクコラボまで! ASUSの新製品発表会で見た最新のゲーム環境に注目

2025年10月10日 18時00分更新

文● ドリル北村

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クリエイターのための究極のディスプレー
「ProArt Display OLED PA32UCDM」

 クリエイター向けブランド「ProArt」の最新プロフェッショナルディスプレー「ProArt Display OLED PA32UCDM」を順次発売する。本製品は「クリエイターによって、クリエイターのために」というProArtの哲学を体現し、映像編集、カラーグレーディング、ゲーム開発など、プロフェッショナルの厳しい要求に応えるべく設計されたフラッグシップモデルとなる。

9月26日に発売された「ProArt Display OLED PA32UCDM」。価格は19万6920円から

QD-OLEDパネルが実現する高い色再現性とHDRワークフロー

 PA32UCDMは、31.5インチの4K(3840x2160)量子ドット有機EL(QD-OLED)パネルを搭載している。数十億もの自発光ピクセルが個別に駆動することで、100万:1のコントラスト比と完璧な黒の再現を可能にした。これにより、暗いシーンでも隠れたディテールまで鮮明に映し出せる。

ピーク輝度は1000nitsに達し、VESA DisplayHDR True Black 400認証を取得。HDRコンテンツのハイライトを正確に表現し、制作者の意図を忠実に再現する

 色の正確性は本製品の核となる要素である。工場出荷時に精密なキャリブレーションが施され、色差ΔE < 1という業界最高水準の精度を保証する。シネマグレードのDCI-P3色域を99%カバーし、True 10-bitの色深度によって、豊かで滑らかな色の階調表現を実現した。

シネマグレードのDCI-P3色域を99%カバー。色の再現性が高い

 さらに、複数のHDRフォーマットに対応しており、Dolby Vision、HDR-10、HLG(ハイブリッド・ログ・ガンマ)をサポート。これにより、放送、配信、シネマなど、多様なHDRワークフローに1台で対応可能だ。

制作効率を高める性能と先進機能

 PA32UCDMは、静止画だけでなく動画やゲーム開発の現場も見据えている。最大240Hzの高速リフレッシュレートと可変リフレッシュレート(VRR)に対応し、動きの速いコンテンツの品質チェックもスムーズに行なえる。0.1msの高速応答速度と組み合わせることで、ブレのないクリアな映像表示が可能だ。

 長時間の作業における快適性と色の一貫性を保つため、「均一輝度」機能も搭載。これにより、ウィンドウサイズを変更しても輝度レベルが最大250nitsに保たれ、安定した視聴環境を提供する。また、OLEDパネルの焼き付きリスクを最小限に抑えるため、近接センサーによる自動輝度低下機能を含む包括的な「ASUS OLED Care」がパネルを保護する。

いきなり白いウインドウが画面いっぱいに表示されると眩しく感じることがある。「均一輝度」機能を使うと、急激に輝度が変化することを防ぐとともに、パネルの焼き付きも抑える

洗練されたデザインと汎用性の高い接続性

 本体は最薄部8mmのウルトラスリムなメタルボディデザインを採用し、優れた放熱性も確保している。スタンドは従来モデルより50%小型化され、デスクスペースを有効活用できる。

 接続性においては、2基のThunderbolt 4ポートを搭載。これにより、40Gbpsの高速データ転送、最大96WのPower Delivery、そして2台の4Kディスプレーをデイジーチェーン接続できる。さらに、4K/240Hzに対応するHDMI 2.1ポートやUSB 3.2ハブも備え、あらゆる周辺機器との接続を簡素化する。

2基のThunderbolt 4ポートを搭載。2台の4Kディスプレーをデイジーチェーン接続できる

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