ExcelやPower Automateを活用！毎月繰り返すタスク登録をノーコードで自動化する〔前編〕

2025年08月26日 11時00分更新

文● 大塚昭彦／TECH.ASCII.jp

提供: ヌーラボ

同じタスク（課題）を毎月繰り返し登録するのは面倒だ！

　皆さまこんにちは。アスキー編集部で働く、編集者の大塚と申します。少し前からBacklogを使った仕事のプロジェクト・タスク管理に挑戦しております（連載：アスキー編集部が「Backlog」で仕事を楽しくしてみた）。

　さて、以前の回（第9回：繰り返し発生するタスク（課題）、Backlogで効率良く管理する方法は？）で、わたしはこう嘆いたことがあります。……「毎月毎月、同じ『課題』を作るのが面倒くさい！」。

そのときの様子です。歴史は繰り返す

　結局、このときは「課題のテンプレート」機能を活用して、課題を新規登録する際の手間を減らすことができました。たしかにテンプレートは便利なのですが、とはいえ、まだ「面倒くさい」部分が残っているのも事実です。

　特に、筆者が最近困っているのが「毎月、たくさんの課題を繰り返し登録する作業」です。これがとても面倒くさいのです。

　具体的な例でお話ししましょう。筆者の仕事では「毎月必ず掲載する連載記事」がたくさんあります（この記事もそのひとつです）。進行漏れを防ぐために、毎月、すべての連載記事をBacklogの課題として登録しています。登録さえできれば、複数の連載記事の進行スケジュールがガントチャートでまとめて確認できて、進行管理がかなり楽になります。

このようにたくさんの連載記事をBacklogで管理しています（そしていま、この記事は執筆が遅れています……）

　ただし、複数本の連載記事を「毎月、漏れなく課題として登録する」作業は、手間がかかります。先ほど触れたテンプレートを活用しても、「担当者」や「期限日」などの項目は、課題の登録画面で一つずつ手入力しなければなりません。また「毎月○日からスタートして、△日には完了（掲載）する」という、大まかな進行スケジュールは決まっているのですが、それは記事ごとに違うので登録作業はやっかいです。

　このような「毎月繰り返し発生するタスク（課題）」は、皆さんのお仕事にもたくさんあるのではないでしょうか？たとえば「毎月○日には月次の数字を締めて、△日までにレポートをまとめる」「毎月○日には経費処理をする」といったタスクです。毎月登録するのは面倒ですが、うっかり登録し忘れたら、さらに面倒なことになります……。

　面倒な仕事が大嫌いな筆者（そして皆さん）としては、ここも効率的に済ませたいところです。よろしい、ならば自動化だ！ うまくできるかどうかは分かりませんが、さっそくやってみましょう。

あらためて「筆者がやりたいこと」をまとめてみます

　まずは、あらためて「筆者が今回、Backlogでやりたいこと」、つまり要件をまとめておきます。

■今回やりたいこと（要件）
　（1）毎月1回、翌月分の課題（毎月発生するもの）をまとめて新規作成したい。
　（2）作成時に「担当者」「種別（テンプレート）」「開始日／期限日」も設定したい。
　（3）たくさんの課題が「漏れなく確実に」作成できることが最優先。
　（4）自動化しきれない部分は、課題の作成後に手作業で修正／調整してもよい。
　（5）この仕組みをノーコードで実現したい。

　（3）と（4）に書いたように、今回は“完全な自動化”は目指しません（実現が大変そうなので）。まずは毎月繰り返し発生するたくさんの課題を、Backlogに漏れなく登録できることを最優先とします。複雑な調整が必要な部分（制作スケジュールの調整、担当者の割り当てなど）については、課題の登録後に手作業で行うことにします。割り切りも肝心です。

　また今回は、最後に書いたとおり「ノーコードで実現できる範囲まで」とします。これは単純に「筆者はコードが書けない」からです……。

　こうした要件を満たせる方法を考えた結果、2つの方法が見つかりました。

○方法1：「メールによる課題登録」機能を、Power Automateを使って自動化する
○方法2：CSVファイルによる「課題の一括登録」機能とExcel関数で半自動化する（※後編記事）

　いずれもBacklogの標準機能を使うのですが、そこに独自のひと工夫を加えて、課題を繰り返し登録する手間ができるだけ省けるようにしたいと思います。また、それぞれにメリットとデメリットがあるので、その点も含めて説明していきます。

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