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業務を変えるkintoneユーザー事例 第277回

医院を共通のゴールを目指すチームに変えた予約管理システムの刷新

「このままでは医院を守れない」 仙台の歯医者を救った“スタッフと一緒に悩める”kintoneアプリ

2025年08月18日 09時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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本当に知りたい指標をもとにスタッフと“話し合える”

 鈴木氏は、さっそくkintoneによって「予約管理」の改善に着手する。導入していた予約システムは、数値分析はできるが小さな医院では合わず、本当に知りたい数字が取得できなかったからだ。

 そこで、kintoneでは既存システムで取得できていた数字を厳選し、さらにカルテシステムとの連携によって、把握できていなかった数字も取り込むことを目指した。こうして一から作り上げたのが、「カレンダーPlus」のプラグインを活用した「予約管理アプリ」である。

 全員で情報共有しやすいよう、どの患者がどの時間にどういう診療をするかが一目で分かるように設計。診療内容で色分けをしたり、診療時に確認すべきメモが見れたりと、スタッフからの要望も取り入れている。

予約管理アプリ

 加えて予約管理アプリは、カルテシステムのCSVを取り込んだ「患者マスタアプリ」、治療にかかる時間や自費治療の値段などが蓄積された「治療内容アプリ」とも連携。「アポイントを取る際に参照できるよう、情報を集約して欲しいというスタッフの声を反映しています。予約の履歴も確認できるようになっています」(山田氏)

予約管理アプリとの他アプリの連携

 そして朝礼時と終礼時には、予約管理アプリをタブレットで見ながら、全員でアポイントを確認。情報や作業の漏れも確認できて、患者への価値の提供にもつながっているという。

朝礼・終礼の様子

 さらには、「新規の患者数」「キャンセル数」「予約件数」「目標利益」など、医院で設けている指標に誰もがアクセスできるようになっている。スタッフにも分かりやすいようグラフ化も可能で、院内全員の話し合いのツールとして日々利用されているという。

見たかった指標を基にスタッフと話し合えるツールに

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