少人数・短期間+ソラコム基盤で推進する遠隔対応可能な駅業務
無人駅の案内を「遠隔操作」 JR東日本情報システムが挑んだ“ゼロから作らないIoT”
“ゼロから作らない”からこそデバイスや仕組みも変えられる
ここまで紹介した4つのインフォメーションIoTは、わずか2年間で1名、2名で開発、かつ2つのソリューションはJR東日本でも実際に利用されているという。
こうした少人数・短期間での開発のために、汎用デバイスを採用し、多くの機能をソラコムのプラットフォームに任せて、アプリケーションの開発にリソースを集中させた。資延氏は「ゼロから作ることではなく、価値のあるものを作ることが重要。既にある仕組みを使って、自分たちは価値を発揮できる領域に注力する」と語る。
ただ、利用する機器やサービスがなくなるリスクも考え、代替可能な仕組みも用意しなければならない。その点インフォメーションIoTは、ソラコムのプラットフォームを介してエッジとWebアプリケーションを完全分離しているため、他のデバイスや仕組みに容易に置き換えることができる。
今後は、ラズパイにUSBカメラを付け、取得した映像をAI分析することで、乗客の安全確保や設備故障の検知を実現できないかを検討している。遠隔でこなせる駅業務を増やしていくことで、さらなる省力化を図っていく予定だ。

