人材不足解消を目指し、フォーティネットが“未来のホワイトハッカーたち”に特別授業
技術系学生がいま「OTセキュリティの考え方」を学ぶ意義とは?
日本では長年にわたって「ITセキュリティ人材の不足」が指摘されてきた。その状況は現在でも改善されていないが、近年、さらに深刻な問題が発生している。「OTセキュリティ人材の不足」だ。
OT(Operational Technology)領域のセキュリティ人材には、ITセキュリティの専門知識に加えて、産業制御システムやインフラの運用にまつわる専門知識も求められる。近年、OT領域のシステムに対するサイバー攻撃が多発する中で、多くの企業がその人材不足を実感するようになった。
フォーティネットがグローバルでOT組織に行った調査「2024年 OTサイバーセキュリティに関する現状レポート」より。脅威の件数も被害も拡大している
こうしたOTセキュリティ人材不足の解消につなげようと、フォーティネットではさまざまな取り組みを進めている。その一環として、新たに技術系専門学校の学生への“OTセキュリティ授業”をスタートした。2025年7月、東京デザインテクノロジーセンター専門学校(以下、TECH.C.)で行われた授業の模様をレポートする。
ITセキュリティ/OTセキュリティの間にある“スキルギャップ”を埋める
この日の授業に参加したのは、TECH.C.東京校、札幌校、仙台校のホワイトハッカー専攻、グループ校である東京情報デザイン専門職大学(TID)の情報デザイン学部で学ぶ、およそ30人の学生たちだ。
授業の講師は、フォーティネットジャパン OTビジネス開発部の小泉和也氏が務めた。TECH.C.では、国内外の企業からプロフェッショナルを講師に招き、実践的な学びを目指した産学連携授業を行う「企業プロジェクト」に力を入れており、今回のフォーティネットとのコラボレーションもその一環である。ちなみに西日本(TECH.C.大阪校、京都校、名古屋校、神戸校、福岡校)の学生向けにも、大阪で同じ授業を行っている。
集まった学生たちは、ふだんはITセキュリティに関する学びや研究を行っているが、OTセキュリティはまったく未知の領域だ。この授業は、そうしたITセキュリティ/OTセキュリティの間にあるスキルギャップを埋めて、OTセキュリティ特有の考え方のポイントを実感してもらうことが大きな狙いとなっている。
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