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第12回 アスキー編集部が「Backlog」で仕事を楽しくしてみた

Backlogの「ボード」のうまい使い方、さらに「担当者の引き継ぎ」のノウハウを知る

誰もが経験する「プロジェクトの遅れ」。では、どうやって進捗の遅れを取り戻す?

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

提供: ヌーラボ

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手が回らないタスクを誰かに引き継ぐ、そのとき必要なことは?

 ……とはいえ、担当者ひとりでは課題をこなしきれないこともありますよね。プロジェクトが始まったときには余裕があったけど、後からほかのプロジェクトも重なってしまい、とても手が回らない――といった経験は、皆さんもあるのではないでしょうか(筆者はあります)。

 こうした場合はなるべく早めに、気がついた時点でチームに助けを求めるべきです(そう、チームワークです!)。またプロジェクト管理者も、進行中はチームの誰かが行き詰まっていないか、タスクの割り当てに問題がなかったかに目を光らせる必要があります。進捗の監視には、これまでにご紹介したバーンダウンチャートや今回のボードが役立つはずです。

 メンバーの誰かが行き詰まっていて、期限日までに完了できそうにないタスクが発生している場合は、ほかのメンバーにタスクを割り当て直すこともあるでしょう。その場合、プロジェクト管理者はBacklogを参照して各メンバーが進行中のタスク量を把握したうえで、新たな担当者に「タスクの引き継ぎ」をすることになります。それでも、あらかじめBacklogに情報が集約されていれば、引き継ぎの作業はかなり楽になります。

 その反対に、担当者個人が情報を抱え込んでいて、いざ引き継ぎが必要になったときに“情報がない”状態は良くありません(困ります)。それを考えると、個人で完結する予定のタスクであっても、Backlogでこまめに情報を更新し、しっかりと履歴を残しておくことが大切なのです。

 簡単なメモであれば、課題にひも付いたコメント欄に残すのがおすすめです。ただし、コメントの数が増えると履歴も追いにくくなります。最近、Backlogに「ドキュメント」機能が追加されましたが、ここにあらためて作業の進捗をまとめるのも良いと思います。

■ドキュメントの概要(Backlogヘルプセンター)
■ドキュメントの基本的な使い方(Backlogヘルプセンター)

課題の担当者を変更するとともに、コメント欄で引き継ぎの連絡をします。こうした記録をBacklogにまとめることが大切です

「ドキュメント」機能でタスク処理の進捗をまとめておけば、引き継ぎはさらに簡単になります

* * *

 今回は「プロジェクトの遅れを取り戻す方法」を考えてきましたが、結局のところ、遅れが生じてから対処するならば「誰かが頑張って遅れをリカバリーする」方法しかありません。あまりヘルシーな方法ではないですよね。

 Backlogを活用するならば、やはり「遅れが生じる前に対処する」よう心がけるべきでしょう。プロジェクト管理者は、課題の開始日と期限日、さらにマイルストーンを設定し、こまめにバーンダウンチャートを監視して遅れを防ぐ。そしてメンバーは、遅れそうになったら、ためらわずにヘルプを求める。そうした“正攻法”だけが、プロジェクトの遅延によるトラブルを防げるのだと思います。

結局、チーム全員で頑張って、なんとか間に合わせました……

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