チップとの相性抜群!最速はSamsung「990 PRO」
ACASISとTREBLEETのThunderbolt 5対応エンクロージャーに各SSDを取り付け、ストレージベンチマーク「AmorphousDiskMark」と「Blackmagic Disk Speed Test」でパフォーマンスを確認する。
まずはPCIe4.0×4 NVMe SSDの最速クラスとなるSamsung「990 PRO 4TB」、Sandisk(Western Digital)「WD_Black SN850X NVMe SSD 8TB」から確認していこう。
Samsung 990 PRO 4TB
Sandisk(Western Digital) WD_Black SN850X NVMe SSD 8TB
ACASIS「TB501Pro」製品ページのテストでも良好な結果を出していた990 PRO。どちらのエンクロージャーでも、「AmorphousDiskMark」はシーケンシャル読み出し速度6900~7000MB/秒、書き出し速度6400MB/秒を発揮している。「Blackmagic Disk Speed Test」の結果も含め、今回試したSSDのなかでは、トップクラスとなっている。
WD_Black SN850X NVMe SSDも、Thunderbolt 5ストレージとして文句なく優秀と言えるパフォーマンスを発揮している。ただ、読み出し速度こそほぼ同じだが、書き込み速度は700MB/秒前後下がった5700MB/秒前後となっている。
Samsung製M.2 SSDは、MacBook Mid2012などのSSDを換装する際に、一部のモデルで相性があっただが、Thunderbolt 5エンクロージャーに採用されているIntel JHL 9480との相性は抜群なようだ。
DRAMキャッシュレスSSDも爆速
続いてはコストを抑えた、DRAMキャッシュレスモデルをチェックしていこう。最新世代の製品では、PCIe4.0×4最速クラスと並ぶ、7000MB/秒の読み書き速度を発揮するようになっている。
Samsung 990 EVO Plus 4TB
Sandisk(Western Digital) WD_Black SN7100 NVMe SSD 2TB
DRAMキャッシュレスの定番モデルと言えるSamsung「990 EVO Plus」と、Sandisk(Western Digital)「WD_Black SN7100 NVMe SSD」からチェックした。
990 EVO Plusは、990 PROと比べてシーケンシャル、ランダムの書き込み速度が下がっているが、今回試したなかで二番手に位置するパフォーマンスとなっている。ランダム「RND4K QD64」の書き込み速度が130~165MB/秒台なのは気になるところだが、それ以外は優秀だ。
Windows環境下で、990 EVO Plusを超える実測速度となる読み出し7200MB/秒台、書き込み6900MB/秒台を発揮するWD_Black SN7100 NVMe SSD。残念ながらThunderbolt 5エンクロージャーでは、シーケンシャル書き込み速度がいまひとつ伸びていない。とは言え、WD_Black SN850X NVMe SSDと並ぶ結果なので、そのパフォーマンスに不足なしだ。
「Blackmagic Disk Speed Test」の結果は、990 PRO、WD_Black SN850X NVMe SSDから両製品ともに書き込み速度がダウンしているが、読み出し速度に関しては、遜色ない性能を発揮しているので安心だろう。
いろいろなNVMe M.2 SSDでチェック
ここからは、手持ちのNVMe M.2 SSDをいくつか試してみた。まず試したのは、コントローラーに定番のPHISON製「PS5027-E27T」を採用したDRAMキャッシュレスモデルのNextorage「Gシリーズ LE 4TB」。最大読み出し、書き込み速度は5000MB/秒前後になるが、4TBでも低価格なSandisk(Western Digital)「WD Blue SN5000 NVMe SSD 4TB」だ。
Nextorage Gシリーズ LE 4TB
Sandisk(Western Digital) WD Blue SN5000 NVMe 4TB
数多くのSSDに採用されているPHISON製コントローラーとTLC NANDチップを組み合わせたNextorageのGシリーズ LE 4TBは、「AmorphousDiskMark」、「Blackmagic Disk Speed Test」ともに、同じ現行世代のDRAMキャッシュレス3モデルのなかでは3番手となっている。
Nextorageは、かつてのソニー・ストレージメディア・ソリューションズを源流としたメーカーだけに、耐久性に定評がある。Amazonのタイムセールなどで特価が出ることが多いメーカーなのもポイント。価格を抑えて手に入れられるので、まめにAmazonを確認するのがいいだろう。
4TBで4万円を切っているWD Blue SN5000 NVMe SSD 4TBは、その性能を最大限に発揮している。Windows環境下での実測となる読み出し速度5500MB/秒、書き込み総度5000MB/秒に並ぶ数値を安定して発揮しているのがポイントだ。
実ファイルのコピーを試してみた
ストレージベンチマークを使ったパフォーマンスの確認の最後は、iPhoneで撮影したショート動画(MOV形式)や、RAW形式の写真データなどの読み書き速度を確認してみた。
使用したストレージは、M.2 SSD最大容量となる8TBのSandisk(Western Digital) WD_Black SN850X NVMe SSD 8TBとした。エンクロージャーは比較用に、USB4.0/Thunderbolt 4対応エンクロージャー(USB4.0/TB 4エンクロ)を用意している。
テストには容量3.02GB 51個 動画、10.52GB 1004個 RAWデータ、45.15GB 圧縮データといった3種類を用意し、コピーに要した時間をストップウォッチで計った。
まず、外付けストレージからのコピー(読み出し)時間を確認しよう。すると容量45.15GBの圧縮ファイルは、内蔵ストレージの書き込み速度が影響してか、大きな差は出ず、転送速度はいずれも約3300MB/秒となっていた。動画とRAWは1秒弱~強短縮を確認できた。
続けて外付けストレージへのコピー(書き込み)時間を確認すると、USB4/TB 4エンクロと比べて、45.15GBの圧縮ファイルで最大約6.78秒も短縮し、転送速度も5600MB/秒に達している。動画やRAWもコピー時間は半分に短縮と満足のいく結果となっている。




































