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内蔵ストレージよりも高速!? 外付けで実測7GB/sを発揮するThunderbolt 5搭載MacはSSD容量に悩む必要なし

2025年07月15日 11時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII

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チップとの相性抜群!最速はSamsung「990 PRO」

 ACASISとTREBLEETのThunderbolt 5対応エンクロージャーに各SSDを取り付け、ストレージベンチマーク「AmorphousDiskMark」と「Blackmagic Disk Speed Test」でパフォーマンスを確認する。

 まずはPCIe4.0×4 NVMe SSDの最速クラスとなるSamsung「990 PRO 4TB」、Sandisk(Western Digital)「WD_Black SN850X NVMe SSD 8TB」から確認していこう。

Samsung 990 PRO 4TB

ACASIS TB501Proの結果

TREBLEET製TB5エンクロの結果

Sandisk(Western Digital) WD_Black SN850X NVMe SSD 8TB

ACASIS TB501Proの結果

TREBLEET製TB5エンクロの結果

 ACASIS「TB501Pro」製品ページのテストでも良好な結果を出していた990 PRO。どちらのエンクロージャーでも、「AmorphousDiskMark」はシーケンシャル読み出し速度6900~7000MB/秒、書き出し速度6400MB/秒を発揮している。「Blackmagic Disk Speed Test」の結果も含め、今回試したSSDのなかでは、トップクラスとなっている。

 WD_Black SN850X NVMe SSDも、Thunderbolt 5ストレージとして文句なく優秀と言えるパフォーマンスを発揮している。ただ、読み出し速度こそほぼ同じだが、書き込み速度は700MB/秒前後下がった5700MB/秒前後となっている。

 Samsung製M.2 SSDは、MacBook Mid2012などのSSDを換装する際に、一部のモデルで相性があっただが、Thunderbolt 5エンクロージャーに採用されているIntel JHL 9480との相性は抜群なようだ。

DRAMキャッシュレスSSDも爆速

 続いてはコストを抑えた、DRAMキャッシュレスモデルをチェックしていこう。最新世代の製品では、PCIe4.0×4最速クラスと並ぶ、7000MB/秒の読み書き速度を発揮するようになっている。

Samsung 990 EVO Plus 4TB

ACASIS TB501Proの結果

TREBLEET製TB5エンクロの結果

Sandisk(Western Digital) WD_Black SN7100 NVMe SSD 2TB

ACASIS TB501Proの結果

TREBLEET製TB5エンクロの結果

 DRAMキャッシュレスの定番モデルと言えるSamsung「990 EVO Plus」と、Sandisk(Western Digital)「WD_Black SN7100 NVMe SSD」からチェックした。

 990 EVO Plusは、990 PROと比べてシーケンシャル、ランダムの書き込み速度が下がっているが、今回試したなかで二番手に位置するパフォーマンスとなっている。ランダム「RND4K QD64」の書き込み速度が130~165MB/秒台なのは気になるところだが、それ以外は優秀だ。

 Windows環境下で、990 EVO Plusを超える実測速度となる読み出し7200MB/秒台、書き込み6900MB/秒台を発揮するWD_Black SN7100 NVMe SSD。残念ながらThunderbolt 5エンクロージャーでは、シーケンシャル書き込み速度がいまひとつ伸びていない。とは言え、WD_Black SN850X NVMe SSDと並ぶ結果なので、そのパフォーマンスに不足なしだ。

 「Blackmagic Disk Speed Test」の結果は、990 PRO、WD_Black SN850X NVMe SSDから両製品ともに書き込み速度がダウンしているが、読み出し速度に関しては、遜色ない性能を発揮しているので安心だろう。

いろいろなNVMe M.2 SSDでチェック

 ここからは、手持ちのNVMe M.2 SSDをいくつか試してみた。まず試したのは、コントローラーに定番のPHISON製「PS5027-E27T」を採用したDRAMキャッシュレスモデルのNextorage「Gシリーズ LE 4TB」。最大読み出し、書き込み速度は5000MB/秒前後になるが、4TBでも低価格なSandisk(Western Digital)「WD Blue SN5000 NVMe SSD 4TB」だ。

Nextorage Gシリーズ LE 4TB

ACASIS TB501Proの結果

TREBLEET製TB5エンクロの結果

Sandisk(Western Digital) WD Blue SN5000 NVMe 4TB

ACASIS TB501Proの結果

TREBLEET製TB5エンクロの結果

 数多くのSSDに採用されているPHISON製コントローラーとTLC NANDチップを組み合わせたNextorageのGシリーズ LE 4TBは、「AmorphousDiskMark」、「Blackmagic Disk Speed Test」ともに、同じ現行世代のDRAMキャッシュレス3モデルのなかでは3番手となっている。

 Nextorageは、かつてのソニー・ストレージメディア・ソリューションズを源流としたメーカーだけに、耐久性に定評がある。Amazonのタイムセールなどで特価が出ることが多いメーカーなのもポイント。価格を抑えて手に入れられるので、まめにAmazonを確認するのがいいだろう。

 4TBで4万円を切っているWD Blue SN5000 NVMe SSD 4TBは、その性能を最大限に発揮している。Windows環境下での実測となる読み出し速度5500MB/秒、書き込み総度5000MB/秒に並ぶ数値を安定して発揮しているのがポイントだ。

実ファイルのコピーを試してみた

 ストレージベンチマークを使ったパフォーマンスの確認の最後は、iPhoneで撮影したショート動画(MOV形式)や、RAW形式の写真データなどの読み書き速度を確認してみた。

 使用したストレージは、M.2 SSD最大容量となる8TBのSandisk(Western Digital) WD_Black SN850X NVMe SSD 8TBとした。エンクロージャーは比較用に、USB4.0/Thunderbolt 4対応エンクロージャー(USB4.0/TB 4エンクロ)を用意している。

 テストには容量3.02GB 51個 動画、10.52GB 1004個 RAWデータ、45.15GB 圧縮データといった3種類を用意し、コピーに要した時間をストップウォッチで計った。

 まず、外付けストレージからのコピー(読み出し)時間を確認しよう。すると容量45.15GBの圧縮ファイルは、内蔵ストレージの書き込み速度が影響してか、大きな差は出ず、転送速度はいずれも約3300MB/秒となっていた。動画とRAWは1秒弱~強短縮を確認できた。

 続けて外付けストレージへのコピー(書き込み)時間を確認すると、USB4/TB 4エンクロと比べて、45.15GBの圧縮ファイルで最大約6.78秒も短縮し、転送速度も5600MB/秒に達している。動画やRAWもコピー時間は半分に短縮と満足のいく結果となっている。

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