業務を変えるkintoneユーザー事例 第268回
山形県の装置メーカーが「予実管理システム」で社員の笑顔を取り戻す
「無駄」「面倒」「頑張り損」 諦観していた社員を変えたkintoneの工夫
2025年07月07日 10時00分更新
kintoneユーザーがすぐに使える7つの工夫
ここからは、庄内クリエート工業がkintoneアプリを作る中で実践した、kintoneユーザーならすぐにでも使える“7個の工夫”を紹介する。
ひとつ目は、「掲示板の活用」だ。kintoneの掲示板に、ログインユーザーの“当日の日報入力状況”を表示。日報の入力もれやミスを防ぐ。
2つ目は、「アプリの説明欄の活用」だ。すべてのkintoneアプリの説明欄に、“アプリマニュアル(Notionで作成)”や“お問合せアプリ”へのリンクを盛り込み、初歩的な問い合わせを抑制した。
3つ目は、「レコード情報の設置」だ。グループフィールド内にレコード情報(レコード番号や作成者、更新日など)を置くことで、トラブル発生時の問い合わせをスムーズにした。
4つ目は、「フリー入力の限定化」だ。文字列や数値フィールドは“奥の手”とし、原則は選択式フィールドを用いた。入力のミスやブレをなくし、「ヒューマンエラーは必ず起こるものだが、選択式フィールドで限定化できる。スライサー条件や検索にも寄与する」と佐藤氏。
5つ目は、「レコード誤削除対策」だ。誤ってレコードを削除してしまうと復旧には手間がかかる。そのため重要なデータを扱うアプリは、一般ユーザーの削除権限を無効化。代わりに削除チェックフィールドを設置して、管理者は削除チェックが入ったレコードを定期監視している。
6つ目は、krewSheetやkrewDashboardの工夫で、「一覧の識別化」だ。同じ一覧が判別しやすいよう、一覧名に“アルファベット記号”を付与し、ダッシュボードには“DB”を加えることで、一覧と区別がつくようにしている。
最後もkrewSheetの工夫で「カラムの着色設定」だ。フォールドが多くなると、ユーザーは入力項目が分かりづらくなる。担当者別や担当部署別にカラムの着色設定をすることで、ユーザーの視認性を向上して、入力もれを抑えた。

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