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業務を変えるkintoneユーザー事例 第266回

アイシンの開発部門が挑んだ業務プロセスと組織文化の変革

“重い・開かない・壊れる” Excel運用はもう無理 ワンチームで成し遂げたkintone移行

2025年06月13日 11時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp 写真● 大塚/TECH.ASCII.jp

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One Teamで成し遂げた“ストレスからの解放”と“組織文化の変革”

 こうして、成し遂げた部署独自のExcel運用からの脱却。定量的な成果としては、Excelを開く時間、重複入力、差し戻しや再提出、問い合わせの時間などを合算して、年間約6000時間の削減を達成している。何より、kintoneで「軽くなった」「データが壊れない」と、部署のみんながストレスから解放された。

 さらに、かつてのRPAでの業務効率化と比べて、「職場風土の改善」にもつながったという。「何でもExcelという考えから、kintoneでできるかも」(三宅氏)という前向きな相談が増え、各管理台帳をkintoneに移行することも検討している。

アイシン 走行安全第1制御技術部 三宅彩菜氏

 今回、成功した秘訣は、「One Team(ワンチーム)」だと三宅氏。RPAに挑戦した際に、統括・DXチームをつくり、業務サポートを担う「統括チーム」とDX専任の「DXチーム」を分け、互いに協力・相互理解できる体制を築いたことが活きている。ただ、規模に応じて、それぞれのチームを増員することが不可欠で、「両チームが一緒に改革を考える時間的余裕を確保する」(三宅氏)ことがポイントだという。

 そして、吉田氏は、「チーム内の仲間はもちろん、上司にも仲間になってもらうことが最も重要。上司の声掛けでモチベーションが高まる。DXは、仲間と一緒に取り組めば、必ず成功をつかみ取れる」と呼びかけた。ここで、会場に来場した上司からの「頑張った!」という言葉が響き、セッションは締めくくられた。

DXは上司も含めたOne Teamで!

東海・北陸地区の代表者は…

 そして、kintone hive nagoyaもクライマックス。参加者の投票を経て、6組の登壇者から東海・北陸地区の代表が発表された。代表に選ばれたのは……日本海ガス絆ホールディングスの松井義行氏!(参考記事:業務が忙しくDX推進どころじゃない… kintoneの導入で日本海ガスが凝らした工夫

 松井氏は「応援してくれた皆さんやプロジェクトのメンバーに良い報告ができることをすごく感動している」とコメント。同氏は、幕張メッセで開催されるCybozu Daysのkintone AWARDに登壇する。

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