革新的な技術を搭載した製品を日本市場に提供したい
B2B事業に積極的に取り組んでいる
――2024年も数多くの製品を発売してきましたが、日本市場でリリースする製品は、どのような戦略に基づいて選定されているのでしょうか?
まず大きな方向性としては、やはり革新的な製品という点です。ファーウェイはテック企業ですので、そこは常に意識しているところですね。革新的な技術を投入した製品をリリースすることは、機能性や先進技術への感度が高い日本のユーザーの共感を呼ぶことにもつながっていきますので、非常に重要だと考えています。
たとえば、最近発表したばかりの「HUAWEI WATCH D2 ウェアラブル血圧計」は、昼間でも夜間でも自動で血圧測定をしてくれる「自動血圧モニタリング」という新機能を搭載しています。この機能によって自分の血圧変動の傾向をより細かく把握できるようになるので、日本の多くのユーザーのニーズにマッチするはずです。
また、HUAWEI WATCH D2は常時装着しやすいデザインということで、ワークアウト時の血圧を把握できるのも見逃せないポイントです。安静時の自分の血圧を把握していても、ワークアウト前後の血圧を把握している人は少ないはずです。
高血圧の人の場合、ワークアウトで血圧が上がることはリスクになりかねないので、ワークアウト中の血圧を知ることはリスクの回避にもつながるのです。
HUAWEI WATCH D2はさらに2024年末にファーウェイ初となる日本のプログラム医療機器承認を取得した心電図機能(承認番号:30600BZI00035000 ※)も搭載されています。それでいて通常のスマートウォッチとしての機能も充実しているのは大きなアドバンテージだと言えます。
※心電図はHUAWEIの心電図アプリケーションを指します。この機能は、心房細動の兆候の検出を補助的に行なうものであり、従来の医師による診断に替わるものではありません。結果はあくまで参考です。
――今後リリースを予定されている新製品について、現時点で可能な範囲で教えていただけますか。
残念ながら、現時点ではお話できることはあまりないのです(笑)。ただ、ウェアラブル製品とオーディオ製品は日本市場での主力カテゴリーですので、2025年も魅力的な新製品を日本のユーザーのお手元に届けたいと思っています。
それに加えて、ウェアラブル製品については、B2B(法人向けソリューション)事業にも積極的に取り組んでいるところです。これまでにも「安全運転」や「安全生産」といった分野で取り組みが進んでいて、物流ドライバーや工場作業員の方などの安全や効率アップなどに役立てられています。今後も、応用の幅を広げていければと考えています。
物流関連のイベントに展示されていたファーウェイ製のウェアラブル端末。株式会社enstemが提供する物流ドライバー向けソリューション「Nobi for Driver」では、トラックドライバーの健康管理や位置情報の取得にウェアラブル端末を用いる。下に写っているのはアルコールチェッカーで、Nobi for Driverでは一括して管理できる
――物流ドライバー向けのソリューションでは、運転中に「眠気の兆候」を検知して通知してくれる機能が便利そうだと、個人的には感じていました。コンシューマー向けのウェアラブル製品にこういった機能が搭載されることはないのでしょうか?
技術的には可能だと思いますが、一般ユーザー向けの製品ということになると、個人情報の取り扱いにも細心の注意を払う必要がありますので、慎重かつ総合的な判断が求められます。個人情報の取り扱いについては、国によって法律なども異なりますし、そういった機能を今すぐに実現するのは難しいかもしれません。
――ところで、ウェアラブル製品とオーディオ製品の存在感が大きくなる一方、このところ、タブレットやPCのリリースはしばらくありません。今後はどんな展開を予定されていますか?
まずPCですが、今後も日本でのリリースは少々難しいかもしれません。
ただ、タブレットについては、近日中にリリースの予定があります。現時点では詳細をお知らせすることはできないのですが、ファーウェイらしい革新的な製品になることだけは予告しておきます。

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