次世代Wi-Fi 7に対応し余裕のある高速通信が可能
まずは、かんたんにRT-BE92Uの概要から紹介しよう。RT-BE92Uは、最新のWi-Fi 7に対応したルーターで、WAN側は10Gbpsのポートを搭載。LAN側も2.5Gbpsポートを4つ備えており、5Gbps、10Gbpsといった超高速インターネット回線時代でも十二分に活用できる仕様になっている。
外観は、縦型で4本のストレートアンテナを備えているのが特徴だ。アンテナの角度を調整することで、家中に電波を届けられる。また付属の壁掛けキットを装着することで、壁掛けにも対応。設置する場所を選ばない。
いま注目のWi-Fi 7は6GHz帯に対応し、Wi-Fi 6Eの160MHzチャンネルに対し320MHzチャンネルと倍の帯域を確保。さらにデータ伝送技術も1024-QAMから4096-QAM(数値が大きいほど伝送可能なビット数が多くなり、より多くの情報を一度に伝送できる)へと拡張されて、最大20%の速度向上が期待できる。4K/8Kといったストリーミングも余裕でこなせるはずだ。
ただし、デバイス側もWi-Fi 7に対応している必要があるため、iPhone 16のような対応機器を導入することで、その恩恵が受けられる。
さらに、マルチリンク操作 (MLO)に対応。デバイスが複数の帯域で同時に接続できるため、複数束ねることでより高速な通信が可能。最適な帯域にデータを自動的に割り当て、遅延を低減するシームレススイッチングにも対応している。
RT-BE92Uの機能面としては、2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯のトライバンドに対応。アンテナはそれぞれ3×3、2×2、2×2で、最大理論速度はそれぞれ1032Mbps、2882Mbps、5764Mbpsとなっている。互換ルーターを接続してメッシュネットワークを構築するAiMeshにも対応。電波の届く範囲を広げ、より快適にネットを楽しめる。
参考として自宅で「Speedtest」アプリを使って通信速度(光回線速度は1Gbps)を計測した。また、「iperf3」アプリを使ってのスループットも計測した。結果は筆者宅としては上々で、特に2階奥の部屋はリビングとそん色ない結果に満足だ。一番ルーターから遠い1階奥の部屋でも、下りは100Mbpsを超えているので、メッシュ環境を構築せずとも家中で快適に通信できる。