業務を変えるkintoneユーザー事例 第238回
マシンガン関西弁で打ち込むいつもと違うkintoneセッション(スライド多め)
基幹システム、kintoneでできんちゃう? 実現したマテハン販社のプレゼン強い
2024年08月26日 07時00分更新
kintone hive osakaの後半戦は、物流・小売現場で用いられるマテハンのリユースを手がけるワイドループの川咲亮司氏が登壇。インパクトのあるワーディングとイラスト、圧倒的な情報量を関西弁で弾丸のように打ち込むトークで、kintoneでの基幹システム構築をテーマにした強烈なプレゼンを披露した。
壮絶すぎる半生を送ってきた登壇者、マテハンリユース会社へ
「はい、どうもー。よろしくおねがいいたします!」と軽快に登壇したワイドループ 川咲亮司氏。「僕とkintoneの最優記」という含みを持たせたタイトルでセッションをスタートした。
川咲氏は現在42歳で、5回の転職を経て今の会社は入社7年目。プロフィールはけっこう壮絶で、4歳のときに軽トラックにはねられて頭蓋骨骨折の重傷を負い、5歳のときに両親が離婚。12歳で競馬のジョッキーになろうと決意したが、15歳で夢が散り、高校卒業後の競走馬の担当員である厩務員(きゅうむいん)として働き始める。3年後に厩務員をやめて、専門学校に進み、知人と埼玉で起業。しかし、その知人に自分名義で借りた資本金を持ち逃げされ、24歳で借金を抱えることになる。
借金を抱えたまま、Webコンサル会社で新たな社会人生活をスタートさせた川咲氏は、結婚を経て、6年後にギフトの卸売り業へ転職。スイーツのECショップの店長となったが、事業が軌道に載らずに撤退。32歳で今度はメーカーに転職し、Web担当者、経営企画、人事総務までを経験し、キャリアとしては順風満帆だったときに、プライベートでネガティブビッグイベントが発生。心が弱っていたときに、ワイドループの社長にヘッドハンティングされ、今に至る。ちなみに本厄だった昨年は、胃痛、コロナウイルス、急性腱鞘炎、なぞの高熱や腰痛などに悩まされたという。セッション開始、3分も経っていないが、もはやお腹いっぱいだ。
そんなジェットコースター人生を送ってきた川咲氏が所属するワイドループはさいたま市に本社を置く物流機器のリユース会社。ドラッグストアやスーパーで商品を運搬する台車、倉庫でモノを運ぶパレット、各種ラックなど物流現場で使うマテリアル・ハンドリング(通称マテハン)の中古品を買い取り、販売を行なっている。
川咲氏は、そんなマテハンリユースの会社で東大阪の倉庫に務めている。「先ほど講演したオーシンさんのご近所なんです」(川咲氏)とのことで、フォークリフトで商品を運んだり、センターで来客対応したり、取締役として人事評価や経営戦略の立案までしている。カタログやWebサイトのデザインなどのクリエイティブな仕事も手がけており、ゆるキャラ「中古でマテハンくん」の4コマ漫画まで書いている。豊富な人生経験を活かしたマルチタレントと言えるかもしれない。

この連載の記事
-
第300回
デジタル
業務改善とは「人の弱さと向き合う」こと だからkintoneの利用は“あきらめた” -
第299回
デジタル
悪夢のExcel多重入力と決裁スタンプラリー システム刷新の反発は“ライブ改善”で乗り越えた -
第298回
デジタル
PCに行列ができる、旧態依然な業務にサヨナラを kintoneで年2546時間の残業を削った日本海ガス -
第297回
デジタル
モンスターExcelもそのままkintoneアプリ化 老舗企業を整トーン(頓)した「小田トーン」の実力 -
第296回
デジタル
わずか3名で5万6000人へのkintone展開 「作る」から「変える」マインド変革が突破口に -
第295回
デジタル
全職員の6割がkintoneを利用する関西外国語大学 背景に待ったなしの大学DX -
第294回
デジタル
シェア100%の重圧を跳ね除けろ 味の素ファインテクノの業務改善は、kintoneで加速した -
第293回
デジタル
業務改善はクライミング kintoneで壁を登った元気女子の感情ジェットコースター -
第292回
デジタル
“なんとなく”の現場改善、もうやめません? kintone運用6年で辿りついた自動化と可視化 -
第291回
デジタル
kintone導入、失敗しませんでした 先駆者がいたので、kintone留学や伴走支援まで用意され、至れり尽くせり -
第290回
デジタル
kintoneを使ってもらうことはあきらめた でも、年間1500時間も業務時間は減った - この連載の一覧へ











