子育て終了、離婚を経て、地方移住というライフシフトを果たしたマンガ家・イラストレーターのマツキヨコさん。移住して約4年、今の心境を問うと「最高に幸せー!」という返事が。最終回となる第3回では、新しい住処で仕事に精を出しつつ、趣味も満喫しているというシングルライフについて話を聞きました。
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思わぬ光熱費の高さに車の導入など、金銭面では想定外の事態も⁉
いよいよ念願の移住生活をスタートさせたマツキヨコさん。当初、「都会より田舎の方が住居費が安いだろうと」と考えていたが、目論見が外れるところもあったという。
「生活費が思っていたよりかかりましたね。都市ガスよりプロパンガスの方が高いのも知りませんでしたし、全体的に京都と比べて物価が高かったんです。地元で採れた野菜などは安かったのですが」
いろいろと下調べをしたうえでの移住だったが、住んでみて想定としていなかったこともいくつかあったとか。
「年に何度か風が強い時があることと、たまに自衛隊の砲弾訓練の音がすごいことですね。でも、いずれも今はすっかり慣れました。あと、今の家は最寄りの駅から徒歩30分ほどとやや遠め。当初は自転車のみで生活するつもりでしたが、縁あって車を導入したところ、これが大変便利で…手放せなくなりそうです(笑)。そのため予定より生活費が上がってしまいました。また高齢になった際、車を手放す心構えが必要になりますね」
住まいは現金一括で購入したマツキヨコさん。そのため月々の家賃はかからないが、想定より高くなってしまったという、移住先での生活費も気になるところ。
「ざっくりですが1か月20万円を目安にしています。食費や化粧品なども含めた日用品が5万円、水道光熱費が1万6000円、車の維持費が5000円、通信費6000円、 美容院や洋服代が8000円、病院代3000円が年間の平均です。ほかにも町内会費や仕事関連の出費、税金、社会保険料、サブスクの利用料金がかかっています」
これからもこの場所で。生活をブラッシュアップして毎日を楽しく
美しい景色に静かな環境と、この場所に決めてよかったと思うことばかりというマツキヨコさん。移住してウォーキングも始めたそう。
「2022年の末ごろから雨や雪の日以外はほぼ毎日、ウォーキングという名の散歩に出かけています。春先にハクチョウの集団を見たり、その向こうには福井の山々が広がっていたりと。数年住んでもまだ、旅をしているような気分で過ごせています。また、移住後の新しい挑戦として町内会にも参加。2023年には暮らしも落ち着いてきたタイミングだったので、町内会の役員も引き受けました。」
昭和50年に建てられた家なので住み始めた当初から細かな手直しはしていただが、最近、業者に依頼して予算内でのリフォームも実施した。
「築50年近い家なので、あちこち古くなっているところを直していきたいと思っていたのですが、信頼できる工務店さんに出会うことが難しいと感じていたんです。どうしても女一人だと舐められがちですし…、そういう相手に仕事を頼む気になれなくて…。そんな時、投資の勉強から知ったリベラルアーツ大学のオンラインサロン『リベシティ』に昨年末に入会したのですが、そこでのご縁で信頼できる工務店が見つかって。希望を全部かなえるのは予算的に難しいの、ドアや窓のリフォームとカーポート、屋根の張り替えの工事をお願いすることにしました。壁紙の張り替えなど、自分でできるところはDIYしていこうと考えています」
移住してから約4年、一人暮らしになってからよかったことに「自由!」をあげるマツキヨコさん。全巻まとめ買いしたマンガを一気読みしたり、ドライブに出かけたり、スイーツを手作りしたりと、シングルライフを思う存分楽しんでいる。さらなるライフシフトは考えているか聞いてみた。
「今の生活が気に入っているので、特に新たな挑戦とかは考えていませんが、生活全体をブラッシュアップしていきたいですね。もっと絵やデザインの勉強をしたり、SUPやジムといった体を動かす系の趣味も見つけられたらと!」
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