働き方・仕事についてのお悩み、募集しています!
「こんな働き方はもう嫌だ」「もっとこんな仕事がしたい」。
誰かに聞いてほしい、でも近しい人にこそ言いにくい仕事の悩み。この連載では、そんなお悩みの解決の糸口を一緒に考えていきます。
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今回のお悩みは「目標の立て方」について
ASCII読者の皆さん、こんにちは!正能茉優です。
この連載「お仕事悩み、一緒に考えます。」では、今月も、読者の皆さまからいただいたお仕事に関するお悩みについて、一緒に考えていきます。
今月のテーマは、「目標の立て方、達成計画」について。
年末年始や、年度の終わり・始まりの時期になると何かと話題になる「1年の目標」ですが、前回の記事では「年間目標ならぬ2年間目標という考え方」について、そして前々回の記事では、「具体的な目標の立て方と、優先順位のつけ方」についてお話しさせていただきました。
今回はその最終編として「行動できる解像度に、目標を落とし込む」ことについて、実際に私が立てた2024年の目標設計のプロセスを追いながら、お便りにお答えさせてください。
1年の目標は何にすれば?
この時期に悩む「1年の目標」について、今日は質問をさせてください。
1年の目標、最近の正能さんは立てていますか?
立てている場合、どのように立てていますか?今年お子さんが生まれたということですが、それに伴って何か変化はありましたか?
私は恥ずかしながら、公私共にばたつく年末に、どうしてもまとまった時間を取ることができず、この数年は目標を考えることすらしなくなってしまいました。
ただ2024年は自分が40歳になる節目の年ということもあり、久方ぶりに目標を立ててみようと思った次第です。
「余裕がないので立てていません」ということであれば、それはそれで勇気づけられるので、そう答えていただけたらうれしいです。よろしくお願いします。
(セタさん(仮名)・39歳・会社員)
ステップ3:優先順位の高いものから順に、行動できる解像度の目標に
今回は、前回の記事でご紹介した「ステップ1:2年間目標を立てる」「ステップ2:人生への『即効性』と『蓄積性』で順位づけし、優先順位をつける」に続き、ステップ3として、「優先順位の高いものから順に、行動できる解像度の目標にしていく」という最終プロセスをご紹介したいと思います。
このプロセスではまず初めに、ステップ2でつけた優先順位をもとに、テーマをグループに分けました。
今回は、中でも優先順位の高かった第1位グループの「家族」「住居」「お金」の3テーマについて、実例を交えながら、行動できる解像度の目標に落とし込んでいきたいと思います。
優先順位 第1位グループ(合計点数4点)
2年後(34歳)の大晦日 にどんな状態でありたいか? |
1年後(33歳)の大晦日 にどんな状態でありたいか? |
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家族 | 子を中心に「私たち」という主語で、快く暮らせる毎日のイメージが立っていて、回せている。 さらに「私」という主語での楽しみも、月1回程度は +さらにもう一人兄弟・姉妹がいたら楽しいかもしれない? |
子を中心に「私たち」という主語で、快く暮らせる毎日のイメージが立っていて、回せている。 さらに「私」という主語での楽しみも、月1回程度は |
住居 | 日常の傍で、親も子も住まうことを楽しめている(広めの庭?自然?) | 東京の家が手狭になる可能性も考え、複数の選択肢に足を運び、具体的な選択肢の見立てを立てる |
お金 | 私は、子どもの経験担当。 ありたい家族のありかたを実現できる、はたらき方×収入をベースに、連れて行ってあげたいと思う場所に、躊躇なく連れて行けるだけの年収を (具体的には、1日あたり働く時間●時間で、年収●万円) |
私は、子どもの経験担当。 ありたい家族のありかたを実現できる、はたらき方×収入を (具体的には、1日あたり働く時間●時間で、年収●万円) |
2年間を、半年間×4ブロックに分ける
行動できる解像度に落とし込んでいくにあたり、まず取り組んでいくのは、2年間を半年間×4ブロックに分けることです。
1年後の12月31日にその状態に持っていくには、半年後の6月末には……という思考で、バックキャスト的に、半年後・1年半後に目指したい状況を考えます。
少しでもイメージが湧きやすいよう、ここに実際に私が立てた目標を書いてみますね。
「1年後」「2年後」は2年間目標ですでに決まっていた内容で、「半年後」「1年半後」は新たにこのステップで書き足した内容です。
半年後に 目指す状況 (2024/6/30) |
1年後に 目指す状況 (2024/12/31) |
1年半後に 目指す状況 (2025/6/30) |
2年後に 目指す状況 (2025/12/31) |
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家族 | 子を中心に「私たち」という主語での暮らしにおける課題が明確になっている。 またそれらの解決策が全体感として立っている |
子を中心に「私たち」という主語で、快く暮らせる毎日のイメージが立っていて、回せている。 さらに「私」という主語での楽しみも、月1回程度は |
子を中心に「私たち」という主語で、快く暮らせる毎日のイメージが立っていて、回せている。 さらに「私」という主語での楽しみも、月1回程度はある状態の中で、家族の在り方についてもパートナーと話し合って、現時点での結論が出ている |
子を中心に「私たち」という主語で、快く暮らせる毎日のイメージが立っていて、回せている。 さらに「私」という主語での楽しみも、月1回程度は +さらにもう一人兄弟・姉妹がいたら楽しいかもしれない? |
住居 | どの観点で住まう場所を選んでいくのかの指針が、パートナーとの間で握れている。 また実際の選択肢になりそうな場所に足を運び始めている |
東京の家が手狭になる可能性も考え、複数の選択肢に足を運び、具体的な選択肢の見立てが立っている | 日常の傍で、親も子も住まうことを楽しめているような住まいに住む見立てが立っている。契約など 具体的には、東京の家ではない選択肢と契約ができている or 東京の家のままの住まうという選択肢をとった場合もパートナーとお互いが納得できている |
日常の傍で、親も子も住まうことを楽しめている(広めの庭?自然?) |
お金 | 子どもの経験担当として、今〜就学前に必要な金額感が算出できている。 時間に担保させずに、成果を出し、子供の経験に必要な収入を得続けられるような仕組みになるような、働き方を探り始めている |
子どもの経験担当として、直近2年間程度の期間の中で、ありたい家族のありかたを実現できるはたらき方で、かつ子供の経験に必要なだけの収入を得られている (具体的には、1日あたり働く時間●時間で、年収●万円) |
子どもの経験担当として、今〜大学卒業までに必要な金額感が算出できている。 時間に担保させずに、成果を出し、子供の経験に必要な収入を得続けられるような仕組みになるような、働き方を探り始めている |
子どもの経験担当として、ありたい家族のありかたを実現できるはたらき方で、かつ子供の経験に必要なだけの収入を得られている。また、その方法が中期的に続くような見立てが立っている (具体的には、1日あたり働く時間●時間で、年収●万円) ※チューニングにより変更 |
半年ごとに目指す状態を書いてみると、もともと書いていた1年後・2年後に目指す状態にも調整が必要になってきて、半年間×4ブロックでいかに2年間の目標を達成するかの具体的なイメージが少しずつ湧いてきます。
もしここまでの「半年間」という解像度で、今から半年間実際に動けそうだぞということであれば、ここまでの落とし込みでも十分なのですが、私の場合、このままでは「目標に対する自分のアクションのたしからしさ」のイメージが湧かなかったため、直近1年間に関してはさらに3ヵ月間×4ブロックに分けて、3ヵ月単位で自身の動きを決めていきました。
「半年後」「1年後」は半年間目標ですでに決まっていた内容で、「3ヵ月後」「9ヵ月後」は新たにこのステップで書き足した内容です。
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