サイボウズは12月18日、東急百貨店の「kintone(キントーン)」活用事例を発表した。
東急百貨店では2020年に、「親しみやすさや」と「使いやすさ」の軸と、現場主導でシステムを構築できる可能性からkintoneがDX推進ツールとして導入された。外商営業の顧客情報管理をデジタル化する目的で活用され、属人的かつアナログで管理されていた顧客情報を部単位のチームで共有することで、営業効率の向上や、担当変更の引き継ぎなどをスムーズにできるようになった。
2023年1月に東急百貨店本店が閉店し即配サービスの終了の可能性も浮上していたが、kintoneにより存続させることができた。アナログで管理していた顧客情報をデジタル化していく中で、デジタルファーストの事業構想力が培われていたことも功を奏し、外商事業部と情報システム部が手を取り新たに構築したシステムは、電話注文された食品を翌日までに届ける「電話注文即日配送サービス」として、リバイバルを果たした。
電話注文即日配送サービスは、kintoneのプロセス管理機能を用い、「配車予約→ピッキング→配送」までが滞り無く流れるようステータスを管理することで、部署や所在地、会社が異なる3者が連携してスムーズにサービスを提供している。
外商業務部でのkintone活用効果は社内に広がり、eラーニングでのkintone活用が効果を発揮している。内部統制部門では、これまで紙ベースで実施していた教育マニュアルの展開やテストをkintoneでデジタル化に成功。導入前は店頭勤務者を含む社員1000人以上を対象としたテストは以前から受講率が上がらないことが課題だったが、kintone移行後に受講率100%を達成している。