
本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「SORACOM Relayで監視カメラアプリケーションを作ってみた」を再編集したものです。
目次
SORACOM Relayとは?Vendor Agnostic
AI/MLサービスへの連携と高度な画像処理
SORACOM RelayでVendor Agnosticな監視カメラアプリケーションを作ってみた
アーキテクチャ
Vendor Agnosticな監視カメラアプリケーション
さいごに
皆様、こんにちは。ソリューションアーキテクトの松永(ニックネーム:taketo)です。
今年も12月に入り、2023年も残りわずかとなってきましたね。今年は12月になってもポカポカしておりますが、気持ちいい天気でいいですね。
今日は、今年のSORACOM年次イベントDiscoveryで発表させていただいた SORACOM Relayをご紹介致します。
どのようなことができるのか、ビジネスへどういったメリットがあるのか感じていただけるかと思いますので、是非ご一読ください!
SORACOM Relayが現時点でLimited Previewでの提供しております。ご利用の際はお客様のユーザーコンソールのSORACOM Relayのメニューより申請頂く必要がございます。
それでは早速いってみましょう!
Limited PreviewのSORACOM Relayは技術仕様を一般公開していないため、本ブログでは本機能の技術的な内容は記載しておりません。
SORACOM Relayとは?
SORACOM Relayは、IPカメラの映像をクラウドサービスへ連携するサービスです。現時点で4つのサービスに転送が可能です。
- SORACOMマネージドの Amazon Kinesis Video Streams
- お客様のAmazon Kinesis Video Streams
- お客様のAmazon S3
- お客様のSORACOM Harvest Files
詳細は、公式ドキュメント「SORACOM Relay」をご覧ください。
それでは、どのような利点が考えられるでしょうか?
Vendor Agnostic
「Agnostic」とは、依存しないという意味です。
世の中のほぼ全てのIPカメラは、RTSP(Real Time Streaming Protocol)という動画配信したり操作するためのプロトコルに対応しています。
SORACOM Relayは、このRTSPに対応しているIPカメラであれば簡単にクラウドへ動画を連携できるサービスです。
これまで、カメラソリューションIPカメラを配置している現場にレコーダーを配置したりすることでその映像を取得していました。
ただし、あるベンダーのレコーダーは他のベンダーのIPカメラに対応できないといった仕様もあり、製品の製造中止などがあればシステム全体に影響する可能性があります。ビジネスの継続性としてもベンダーに依存しない仕組みでシステム開発ができる点は良いですね。
AI/MLサービスへの連携と高度な画像処理
転送先にクラウドサービスが選択できますので、クラウド側で様々なAIの処理を行うことも可能になっています。
SORACOM RelayでVendor Agnosticな監視カメラアプリケーションを作ってみた
アーキテクチャ
構成は、2つのベンダーが異なるカメラATOM Cam 2(アトムテック様)とTapo C100 V4(TP-Link様)を利用した構成です。
SORACOM Relayからは、SORACOMマネージドのAmazon Kinesis Video Streamsに連携する設定としています。ルーター配下に2つのカメラがWi-Fiで接続されています、SORACOM Relayからはルーターのポートフォワーディングを利用してアクセスする設定としています。
動画を閲覧するアプリケーションですが、PC上で稼働するAngularアプリケーションから直接SORACOMのAPIを通じて、SORACOM Relayを操作し動画再生用のHLS URLを取得し、取得したHLSのURLをブラウザ上に表示しています。
本来、CORS制約によりブラウザからSORACOM APIは直接ご利用いただけません。デモ用途として、アプリケーションをLocal PCで稼働させることによりこれを回避しておりますが、本番のアプリケーションではCORS対応を実施ください。
Vendor Agnosticな監視カメラアプリケーション
お待たせ致しました、それでは実際に開発してみたアプリケーションをみてみましょう!
入力画面には、事前に設定しているRTSPのユーザー名やパスワードを入力し登録をしています。
数十秒すると、SORACOM Relayのプロビジョニングが完了し、動画が表示できていることがわかりますね。
この時ご注目頂きたい点は、2つの異なるベンダーのIPカメラを利用しているにも関わらず、クラウド側のシステムは共通しているという点です。そう、Vendor Agnostic!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
Vendor Agnosticな監視カメラアプリケーションが開発できました。個人的には、弊社のエンジニアが開発しているSoracom Design Systemというデザインガイドを使って開発しSORACOM感を出してみました!
弊社からのお願いとはなりますが、ぜひSORACOM Relayの利用申請を頂き、GA(一般公開)の際に良いサービスとなればと思いますので、フィードバックをいただければ幸いです。
それでは良いIPカメラライフを!
― ソラコム松永 (taketo)
投稿 SORACOM Relayで監視カメラアプリケーションを作ってみた は SORACOM公式ブログ に最初に表示されました。
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