高級感のある「黒」。新色のスペースブラック
今回のMacBook Proでは、M3 ProとM3 Maxを搭載した上位モデルにだけ、新色の「スペースブラック」が用意されている。上位モデルのカラーラインナップは、スペースブラックとシルバー。M3搭載モデルのカラーラインナップはスペースグレイとシルバーの2色だ。
新色のスペースブラックは、マットな黒で指紋が気になるカラーだが、アップルは陽極酸化被膜を使った処理を施して、指紋が目立たないようにしている。
そのおかげでこんなに指紋が目立ちそうなカラーリングにも関わらず、さほど気にせずに使うことができる。とはいえ、厳密にいえば指紋は付くので撮影の際には、やはり気遣う必要はあった。特に、指の脂分が強い人は「やっぱり指紋が残るじゃないか!」と思うかもしれない。指紋は付着しにくいが、魔法ではないということだ。
高性能はうれしいが少々重い
色以外の外観は、M1 Pro/Max、M2 Pro/Max搭載のMacBook Pro 14/16インチとまったく変わらない。
とりわけ筆者が気に入ってるのは、Liquid Retina XDRディスプレーだ。MacBook Airのディスプレーの性能と比べてもさらに素晴らしく、100万対1のコントラスト比、最大1600ニトの輝度、ProMotionによる最大120Hzのアダプティブリフレッシュレーを備えている。見比べると、やはりMacBook Airのディスプレーより、かなりグレードの高さを感じる。また、オーディオも同様に、聴き比べるとMacBook Airのものよりはるかに臨場感が高い。
重さは少し差がある。MacBook Pro 14インチのM1 Pro/Max搭載機は1.6kgだったが、M2 Pro/Max搭載機は1.6kg/1.63kg、M3 Pro/Max搭載機は1.61kg/1.62kgと10~30gの範囲で重さにバラつきがある。ちなみに、M3搭載機は1.55kgと50~80g軽い。
これは、M3搭載機はチップセットの発熱が少ないため、他のモデルと違って放熱ファンを一機しか持たないことが大きな理由だと思われる。
ちなみに、MacBook Air M2は1.24kgと300gぐらい軽い。500mlのペットボトル半分ぐらい軽いのだ。つまり、MacBook Pro 14インチはそれなりに重い。
MacBook Pro 16インチのM1 Pro/Max搭載機は2.1kgだったが、M2 Pro/Max搭載機は2.15kg/2.16kg、M3 Pro/Max搭載機は2.14kg/2.16kgなっている。
しかし、MacBook Air 15インチは1.51kgという軽さに収まっており、おおよそペットボトル1本分ほど軽い。この差はかなり大きい。実際に、MacBook Pro 16インチを持ち歩いている人の多くは「重い!」という不満を持っているようだ。高性能を得るために仕方ないとはいえ、この差は大きい。
選びやすいバリエーション展開になった
安価で軽量なモデルから、少々高価で重いが超高性能なモデルまで、多彩なモデルがあるところがMacBook Proシリーズの魅力。次回からは、MacBook Proシリーズの性能について、解説していきたい。