チーズサロン主宰・多和田千穂さん/NY一人旅で触れた憧れの人の生き方に感銘を受け、起業の夢を叶える

文●編集部

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 人生100年時代といわれる昨今、自分らしい働き方や暮らし方を模索する女性たちが増えている。そんな女性たちに役立つ情報を発信するムック『brand new ME! ブランニューミー 40代・50代から選ぶ新しい生き方BOOK vol.1』(KADOKAWA刊)から抜粋してお届けするインタビューシリーズ。今回は、チーズプロフェッショナルとしてチーズの楽しみ方や奥深さを伝えるサロンを主宰している、多和田千穂さんにお話を伺った。

多和田さんは、元々英会話スクールやメーカーの事務職をしていたが、 2007年にNHK ⽂化センターのチーズ講座を受講。チーズに関する資格も複数取得し、チーズプロフェッショナルの道へ。

夫に勧められたNY一人旅をきっかけに「なりたい自分」を見つける

チーズプロフェッショナルとして、チーズの美味しさや楽しみ方の奥深さを伝える教室を開く多和田千穂さん。

「会社員時代は上司や同僚にも恵まれて充実していたものの、どこか『⾃分の適性に合っていないのではないか』という違和感をずっと抱いていました。⺟の病気や⽗の他界、⼦どもの誕⽣もあり、ふと⼈⽣について深く考える時期があったんです」

そんな多和田さんを見て、夫が一人旅を提案してくれた。そこで訪れたニューヨークで、後の人生のロールモデルとなる女性に出会うきっかけを得たという。

「現地在住の知人⼥性を介して、ひでこコルトンさんのことを知りました。彼女はウォール街の外資系投資銀⾏勤務から40 代で『NY*おもてなし料理教室』を始めた、とてもパワフルでチャーミングな方なのですが、その⽣き⽅や世界観にインスパイアされました」

そこから、多和田さんの本当の旅が始まった。帰国後、早速ひでこコルトンさん認定のライフスタイリング講座 (「COLTONS NEWYORK」)を受講し、いくつかの起業セミナーにも足を運んだ。

「受講を機に、⽣い⽴ちから未来のイメージまで、洗いざらい掘り起こしたことで〝⾃分の強み〟や〝本当になりたい姿〟が明確になりました。これまでの体験を振り返る中で、かつて本場仕込みのナチュラルチーズに出合った時の衝撃を思い出したんです。苦手だったチーズ観が一瞬でガラリと変わったあの鮮烈な感動を、他の方にも味わってもらえるような活動がしてみたいと思いました。さらに、ひでこコルトンさんの講座でブランディングの考え方をしっかりと学んだことで、私らしいチーズサロンの構想が固まりました」

自分らしい仕事を唯一無二の世界観で実現したい

2017年に開業した多和田さんのサロンでは、「Make your life glamorous.Life is full of beauty. =人生をグラマラスにしよう」をコンセプトに、⽉2回程度、⾃宅や飲⾷店、レンタルスペースや企業などでチーズ教室を開催している。⽣徒は⾃宅の場合は数名、イベント時は10~30名ほどになるが、チーズの知識だけでなく、受講後の人生もより豊かに彩るような体験の場となるよう、独自の世界観を大切にコーディネートしている。この起業にあたっては、亡き父の言葉にも支えられたそうだ。

「父は一度、私に『⼀⼈ で頑張りすぎ。もっと周りを頼っていいんだよ』と言いました。オールラウンダーでなくても、完璧でなくてもまずは⼀歩踏み出してみること。すると助けてくれる⼈が必ず現れる、と。その言葉を信じて、とにかくスタート。失敗しても⽴ち⽌まっても『諦めなければ成功の途中』と思うようにしています」

⽉2回程度、⾃宅や飲⾷店、レンタルスペースや企業などでチーズ教室を開催している。⽣徒は⾃宅の場合は数名、イベント時は10~30名ほどになる。

多和田さんに今後、さらにチャレンジしてみたいことを尋ねてみた。

「日本各地のチーズ⼯房を訪問して⽣産者さんにお会いし、作り⼿の想いやチーズの魅⼒を広めたい。⽇本のチーズ⼯房は現在全国で340軒以上あり、国際的なチーズコンテストで高い評価を得ているものも意外に多いんです。その情報を発信するとともに、全国の⼯房のチーズを⼀つのショップで購⼊できるようなプラットフォームを作るのが夢です」

多和田さんのチーズプラトー。チーズの知識だけでなく、受講後の人生もより豊かに彩るような体験の場となるよう、独自の世界観を大切にコーディネートしている。

Profile:多和田千穂

たわだ・ちほ/C.P.A.認定 チーズプロフェッショナル。1977年、岐⾩県生まれ。英会話スクールの営業やメーカー勤務を経て、2017年に「チーズサロン CLUB GLAMOROUS salondu fromage」を立ち上げる。

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