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廉価版Apple Pencilが登場したが、互換ペンも案外ありな感じだ

2023年10月25日 09時00分更新

文● 岡本善隆/ASCII

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 新iPadが登場するかも!? とウワサがあった10月17日、実際に発表されたのはApple Pencilの新製品で、しかも廉価版と言えるものでした。個人的にiPadの買い替えも考えている最中だったので、少々拍子抜けしたのは確かです。

Apple Pencil互換ペン

仕事や息抜きにと数年来、スマホ以上に活用してきた第7世代iPad。Apple Pencilは第1世代を使ってきたが、今回安価な互換ペンを追加で購入してみた

■フル機能の第2世代Apple Pencilは2万円弱
■それよりは機能は少ないが安価な製品が登場

 この新Apple Pencilは、USB-C端子搭載のiPadをサポート。つまり、第2世代Apple Pencil対応のiPadにプラスして、第10世代iPadで利用可能です。昨秋に新筐体になった第10世代iPadでは、端子はUSB-Cなのに、対応するApple PencilはLightningの第1世代で、ペアリングや充電には別途アダプタにケーブルと二重で必要でしたから、ユーザーにとってはうれしい新製品でしょう。

USB-C搭載の新Apple Pencilが登場 でも廉価版!?

アップルは、Apple Pencilの新モデルを発表。11月上旬に販売を開始する。USB-C端子を備えたすべてのiPadシリーズで利用可能だ。

 ただ、基本的には廉価版(第1世代の1万4880円、第2世代の1万9880円に対して、1万2880円)の製品なので、一部機能が省略されています。詳しくは上記のニュース記事を読んでいただくとして、通常の手書きや傾き検知には対応するが、筆圧検知は非対応。側面にマグネットがあるiPadにくっつけられるが、ワイヤレスでのペアリングや充電は不可。iPad Proのホバー機能は対応。お絵描き目的には不向きですが、文字中心のメモ書きは十分と言えます。

■少々怪しい(?)互換ペンは
■ECサイトで2000~3000円くらいから売られている

 ただ、筆圧検知が非対応となると、気になるのはより安価なサードパーティ製品。ロジクールやエレコムなどから、iPad専用ペンがリリースされてますが、AmazonなどのECサイトにいくと、2000円前後のようなさらに激安な製品が並んでいます。筆者は第7世代iPadを使っていて、そろそろ性能不足を感じるので、iPad Airなどに買い替えを考えているものの、iPad本体も高くなっているのに、Apple Pencilの約2万円も加えると、ちょっと厳しすぎる……。なので、こうした激安品をダメ元でチャレンジしてみました。

Apple Pencil互換ペン

Amazon.co.jpで「iPad 互換ペン」で検索すると多数のペンが。iPhoneやiPadなどで汎用的に使えるペンではなく、iPad専用タイプを選ぶ必要がある

 今回選んだのは、Bluetoothペアリング不要(通信機能なし)、ペン本体にUSB-C端子あり、筆圧検知非対応、傾き検知/パームリジェクション対応、マグネットあり(ワイヤレス充電不可)、ダブルタップ機能なし、ペン先はApple Pencil互換というもので、なんと1599円! なお、対応iPadは2018年モデル以降で、初期のiPad Proでは使えないとのこと。

Apple Pencil互換ペン

USB-C端子が本体に直接用意。ちなみにキャップ部は取り外し式なので、多分速攻で紛失する。使う前には下部の電源ボタンを押す必要がある(10分で自動でスリープに)。バッテリーの残量は3段階で表示される

 で、製品が届いたのですが、文字中心の用途であれば、これが特に何か言うこともなく普通に使えます。第1世代Apple Pencilとの比較で、追従や書き味では正直差を感じることができません。ただ、傾き検知はやや大ざっぱな感があったのと(少し傾けただけでもほぼフルに近い傾きに)、ペン先の取り外しがギクシャクするものの、この手の製品には慣れているので、細かなことは言いません!

Apple Pencil互換ペン

ムックの校正作業にも問題なく使えそうだった

Apple Pencil互換ペン

左の赤が第1世代Apple Pencil、右の青が互換ペン。互換ペンは筆圧検知が無いので、軽く書いても、力を入れて書いても線の濃さは同じ。また、傾きについてはほんの少しの傾けただけだと中間の太さになったが、もう少し傾けるとフルの傾きに。もっとも文字中心の使い方では傾き検知もあまり使わない

 なお、1台のiPadに同時にペアリング可能なペンは1本であるためか、Apple Pencilを使った後に、今回の互換ペンを使う際は1度Apple Pencilのペアリングを解除する必要があります(Apple Pencilを使いたい場合は再度ペアリングすればOK)。

 というわけで、個人的には求める要素が満たされた激安ペンですが、今後OSのバージョンアップなどで使えなくなる可能性、たまたま当たりだった可能性、すぐに壊れる可能性などもあるので、誰でもオススメできるとは言いがたいのも確か。できれば周辺機器メーカーが作った、MFi認証の安価なペンがもっといろいろあってもいいのになと感じたのでした。


筆者紹介──岡本善隆

ドコモ新料金

アスキースマホ総研のリーダーとしても活動。ASCII.jpのスマホ担当として、日々取材や記事執筆を行なっているが、いわゆる「格安SIM」「格安スマホ」の登場以降はMVNOやサブブランド、ミドルクラスのスマートフォンなど、コストパフォーマンスに優れたサービスや製品を特に詳しくウォッチするようになっている。

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