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USB-C搭載、Proはチタンで軽量化! iPhone 15徹底大特集 第72回

チップセットが大きく進化「新Apple Watch」すべてのiPhoneユーザーにお勧め【先行レビュー】

2023年09月20日 22時00分更新

文● 村上タクタ 編集●飯島恵里子/ASCII

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Apple Watch Series 9

 9年目を迎えるApple Watchのスタンダードモデルは、Apple Watch Series 9となった。昨年登場したエクストリームモデルであるApple Watch UltraもモデルチェンジしてUltra 2となった。

 Apple Watchは、この他に廉価版モデルとして、センサーなどの少ないSEを含む3ラインが販売されている。今回は、2023年モデルとしての変更点と、Apple Watchの買い時について解説しよう。

※本記事は、9月22日の発売日の前にアップルから借りた端末を元に執筆している。新しいOSの利用についても許可を得ている。

Apple Watchが命を救う

 筆者は、すべてのiPhoneユーザーにApple Watchを使って欲しいと思っている。

 2015年の登場当時から、Apple Watchを使っていて、当初Apple Watchには3つの役割があると考えていた。ひとつは、「iPhoneの子機的に通知を受ける」デバイスだ。Apple Watchは振動して、通知を伝えてくれるので、iPhoneに届く通知を逃すことがなくなる。2つ目が「単体でアプリを使うデバイス」としての役割だ。電話に出ることもできるし、タイマーや、ボイスメモなど、常に身に着けているデバイスとして便利なツールがいろいろ入っている。

 そして、3つ目が「ヘルスケアデバイスとしてユーザーの身体のログを取る」役割だ。9年前に登場した時のApple Watchは、まだどのようなデバイスに進化するべきなのか模索してるような部分もあったが、発売2~3年後からは、ヘルスケアデバイスととしての用途が重視されるようになった。

背面にある血中酸素ウェルネスセンサーと、電気心拍センサーなど

 心拍や、血中酸素濃度、心電図を取れることは多くの人がご存知だと思うが、それだけではなく、Apple Watchは日常生活のあらゆるログを取り続けている。

・日常の歩数は?
・何km歩いたか?
・走ったか?
・座っているか立っているか?
・どんな運動をしているか?
・10kmを何分で走れるか?
・左右の歩幅のバランスは?
・1歩の歩幅は何cmか?
・昨夜何時間寝たか?
・安静時の心拍はいくつだったか?

 筆者のiPhoneのヘルスケアアプリには、9年間にApple Watchが取得した、私のヘルスケアデータのすべてが記録されている。これは健康を維持するためにとても大切なことだ。

 Apple Watchは人体にとって、車で言うところの計器盤の役割を果たしているわけだ。

 先月より歩いている歩数が少なければ教えてくれるし、左右の歩幅のバランスが急に狂ったら(脳梗塞の予兆だそうだ)通知が来るし、安静時の心拍に異常があったら教えてくれる。まさに、今回のApple Eventの冒頭のムービーで伝えようとされたことだ。そこには「Apple Watchがなかったら、今年の誕生日を迎えられなかった人たち」が登場した。

 筆者のように中年を越えようとしていると、知人のうち何人かは、心筋梗塞や脳梗塞で世を去ったり、重大な後遺症を抱えていたりする。もし、その人たちがApple Watchを使っていたら……と思わずにはいられないのだ。

文字盤はアップルが用意したものから選ぶことができる。スヌーピーは今年の新作ウォッチフェイス

 Apple Watch SEは若者がスポーツの記録を残すにはいいが、電気心拍センサーや、血中酸素ウェルネスセンサー、皮膚温センサーを持っておらず、青年期を過ぎた人にはスタンダード(Seriesいくつ……というナンバーのついた)モデルを使った方がいい。

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