RSUPPORTは8月29日、同社のリモートアクセスサービス「RemoteView」の過去4年半の接続データを分析した結果、リモートアクセスを用いたリモートワークがスポット利用から在宅勤務、ハイブリッドワークへ変化していることを発表した。
RemoteViewは遠隔地のPCやサーバーへ遠隔で接続し、操作することができるリモートアクセスサービスで、大手企業や中小企業など現在国内2万1000社以上に導入されている。同社は、コロナ禍以前より多く利用されている本サービスの過去およそ4年半(2019年1月~2023年7月)の接続データを分析し、コロナ禍で変化したワークスタイルを分析した。なお、本データは遠隔接続1回の利用時間であり、1日の利用時間及び在宅勤務時間の合計ではない。
■新型コロナウイルス感染症以前(2019年1月~12月)
新型コロナウイルス感染症が広く流行する前の2019年は、曜日ごとの1回接続時の平均遠隔制御時間は、月曜日から金曜日の平均利用時間はおよそ30分未満だった。オフィスにある遠隔先の端末へつなげて継続的に業務を行う利用スタイルよりは、外出先や自宅などからスポットで接続し、資料確認や社内システムを確認する形と見ている。また、週末でも平日並みの利用時間で利用されているという。
■新型コロナウイルス感染症拡大(2020年1月~2022年12月)
2019年末より新型コロナウイルスの感染が拡大し、初めて緊急事態宣言が出された2020年から新型コロナウイルス感染症が深刻化した2022年の3年間。この期間の平均利用時間をみると、2020年は2019年度の利用時間の倍となり、平日の1回の接続あたりの利用時間が週末の利用時間より明らかに長くなり、平日に日常的かつ継続的にリモートアクセスが業務に利用されていることがわかるという。
また、コロナ禍で在宅勤務が定着してきた2021年・2022年は、2020年より平日の利用時間がおよそ1.5倍に延びており、曜日ごとの大きな利用時間の差は見えない。
■2023年1月~7月
新型コロナウイルスの流行が、世界保健機関(WHO)の事態宣言の終了発表や日本での感染症法上の位置づけが「5類」に移行されたことより、在宅勤務とオフィス出社を併用するハイブリッドワーク型を導入する会社が増えてきた。
平日のリモートアクセス利用時間を見ると、主に月・水・金での利用が目立ち、在宅勤務として週明けの月曜日、週の中日の水曜日、週末まで1日となった金曜日が選択されていることがわかる。その他の曜日に関して、リモートアクセスへの接続時間は2023年の月・水・金と比べて短いものの、コロナ感染拡大以前の2019年度の同じ曜日と比べると利用時間は長く、リモートアクセスを利用した働き方が過去と比べて定着していることが推測できるという。
今回の利用データ分析を通じて、働き方の改善から感染拡大をきっかけにして在宅勤務が日常生活に定着し、感染症による規制緩和後も在宅勤務が混在するワークスタイルで業務生産性やモチベーションを向上させるのが現在のトレンドになっていると同社は考察している。