Premium-Line B660FD-Mini/Tをレビュー

10.4LボディーでRTX 4070 Tiまで選べる、最強の小型ゲーミングPCは見た目も最高！

「小さくても高性能」の秘密は左右分割の特殊レイアウト

　Premium-Line B660FD-Mini/Tはかなりコンパクトだが、どうやってこのサイズを実現しているのか。まずはその特殊なPCケースの構造から見ていこうと思う。

　両サイドを上から下まで覆っているサイドパネルは、下を引っ張るだけで翼のように開くことができる。ちょっとしたメンテナンスや、ホコリの除去などの清掃作業であれば、PCを移動することなくできるほど簡単だ。

　サイドパネルは上部のロックを解除すると、完全に取り外すこともできる。PCパーツの交換などの本格的なメンテナンスを行う際は、外してしまったほうがラクだろう。

サイドパネルにはロックがあり、ここを解除すると取り外せる

　また、天板は後方へ引っ張るだけでパカっと外れる仕組み。つまり、サイドパネルの両面、そして天板の3面が簡単に外せて、内部にアクセスしやすくなっているわけだ。このメンテナンスのしやすさは、Fractal Designらしい特徴と言える。

後端のタグをつかんで後方に引っ張るだけで簡単に外せる

　Terraが対応するフォームファクターはMini-ITX。しかし、通常のMini-ITX対応PCケースと比べ、内部は非常にユニークだ。正面から向かって右側には、マザーボードやCPUクーラー、電源ユニットなどを集中配置。左側にはビデオカードを配置し、大型ビデオカード（最長322mm）を搭載できるようにしている。

右側はマザーボード、CPUクーラー、電源ユニットを搭載

左側にはライザーユニットでビデオカードを配置

　ビデオカードはライザーユニットで接続しているが、そのケーブルは逆サイドにあるマザーボードのPCI Express×16スロットまで伸びている。

専用ケーブルでマザーボードのPCI Express×16スロットを延長し、逆サイドのライザーユニットでビデオカードを垂直配置している

　通常なら背面に配置することが多い電源ユニットは前面に移動。そのため、電源ケーブルは延長ケーブルで背面まで伸ばしている。

L字コネクターの電源ケーブルで、背面まで延長している

　このように様々な工夫を凝らして小型化を実現しながら、大型ビデオカードの採用によるゲーミング性能の底上げができるようにしているわけだ。