プライム・ストラテジーは7月27日、超高速CMS実行環境「KUSANAGI」にてWordPressの表示を高速化する「テーマアクセラレーター」の提供を開始したと発表した。
WordPress 5.0ではブロックエディター(Gutenberg)が標準のエディターとなり、直感的な操作で記事を制作することができるようになった。最近では、これまでテンプレートで管理してきたヘッダーやフッター・サイドバーなどのパーツを管理画面からブロックを利用して組み立てることができるようになり、この機能はフルサイト編集(Full Site Editing)と呼ばれている。
アプリケーションの開発におけるローコード・ノーコードの手法がウェブサイト制作にも取り入れられた流れといえるが、これらの機能の充実とともに表示速度が遅くなる傾向にあり、同社の調べではWordPress 5.8と6.1を比較すると最大69%の速度低下がみられるという。
この問題を改善するため、テーマアクセラレーターはWordPressのテーマ(表示に利用されるテンプレート機能)を解析し、表示速度のボトルネックとなりうる部分を再利用することで表示速度を改善。ユーザーはテーマのカスタマイズやプラグインの導入をすることなく、WordPressサイトの表示を高速化。
テーマアクセラレーターでは一般的なテーマとフルサイト編集対応のテーマを判定し、それぞれを高速化する。とくにデータ量が多く、ヘッダーやフッターなどをブロックを利用して複雑にカスタマイズしているサイトやページキャッシュを利用できないサイトに対し高い効果を発揮するという。同社では、テーマやプラグイン、コンテンツの量などにより大きく変動するが、フルサイト編集対応テーマで10%、従来のテーマで25%~50%程度の表示速度の改善が見込めるとしている。