MICINは3月15日、ベルシステム24と、被験者が医療機関に来院することなく、遠隔での治験を実施できる新たな臨床試験手法「分散型臨床試験(De-centralized Clinical Trial:DCT、以下:DCT)」の普及を目的に協業を開始した。
コロナ禍を契機とする被験者ニーズの変化や時間と費用がかかる新薬開発における課題などを背景に、被験者が医療機関に来院することなく、遠隔で治験を実施できる新たな臨床試験手法としてDCTへの注目が高まっている。
一方、DCTを国内で拡大していくためには、諸外国とは異なる規制や医療体制、保険制度などに合わせた、日本独自の運用フローを構築する必要がある。そのため、DCT導入に際しては、今後の規制緩和を見据え、日本国内の事情を勘案した上で、医療機関と被験者双方への手厚いサポートやUXに優れたシステムの活用など、DCT導入にかかる負担を軽減するための準備が必要だという。
このような現状に対し、ベルシステム24の業務運用ナレッジと、MICINのDCTプラットフォーム「MiROHA」を組み合わせ、オンラインでの説明・同意取得を行なう「eConsent」およびオンライン診療やeSourceを支援するDCTサポートサービスを提供開始。
今後、両社は双方の知見を掛け合わせ、日本におけるDCT導入の共同提案、共同支援を実施。さらに医療機関のオペレーションを考慮したDCTのあるべき姿を実現し、患者側・医療機関側・製薬企業側の全てに利点をもたらし、患者中心の臨床試験の実現を目指すとしている。