マウスコンピューターの「G-Tune HP-Z」をレビュー
超ド級ゲーミングPC爆誕! RTX 4080&第13世代Core i7のコンビが強い
マウスコンピューターから販売されている「G-Tune HP-Z[Windows 11]」(以下、G-Tune HP-Z)は、同社が展開するゲーミングPCブランド「G-Tune」の中でフラッグシップゲーミングデスクトップPCとして位置付けられた製品だ。高いグラフィックス性能でゲームプレイから動画配信など、多種多様な用途に活用できることをウリとしている。ウェブ販売価格は52万9800円(税込)。
そのパフォーマンスの源となるCPUとGPUには、インテル「Core i7-13700KF」とNVIDIA「GeForce RTX 4080」を搭載する。いずれも最新世代の準ハイエンドに位置するCPUとGPUで、バランスに優れていそうな組み合わせだ。
今回、このG-Tune HP-Zをお借りできたので、最新世代準ハイエンド構成がどれくらいのパフォーマンスを持っているのか迫っていきたいと思う。
G-Tune HP-Z 主なスペック | |
---|---|
CPU | インテル「Core i7-13700KF」(16コア/24スレッド、最大5.4GHz) |
グラフィックス | NVIDIA「GeForce RTX 4080」(16GB、GDDR6X) |
メモリー | 32GB(DDR5-4800、16GB×2) |
ストレージ | 1TB SSD(NVMe Gen4x4)+4TB HDD |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
インターフェース | USB 2.0 Type-A×4、USB 3.0 Type-A×6、USB 3.2 Type-C、DisplayPort×3、HDMI、有線LAN(2.5GBASE-T)、マイク入力/モノラル、ヘッドフォン出力、マイク入力、ラインイン、ラインアウト、リアスピーカー、センター・サブウーファー、SPDIF/オプティカル/角型 |
本体サイズ | 約215~220(W)×490(D)×481~501(H)mm |
重量 | 約19.2kg |
OS | Windows 11 Home |
フラッグシップに相応しい、洗練さと堅牢性を兼ね備えた筐体
まず、G-Tune HP-Zの外観からチェックしていこう。G-TuneシリーズのフラッグシップゲーミングデスクトップPCに位置付けられているG-Tune HP-Zには、同シリーズの中で最も大きいPCケースが採用されている。
熱処理で耐圧強度を高めたダーククロム強化ガラスで装飾されたフロントパネルと、その向かって右端を縦に走る赤いヘアライン処理アルミパネルの差し色が特徴的なデザインのフルタワーケースだ。そのフラットなフォルムから生み出される洗練された雰囲気は、一目見ただけでフラッグシップに相応しいと感じられるだろう。
フロントI/Oまわりやスロットイン方式の光学式ドライブは、フロントパネル端の赤いアルミパネル部分に集約している。電源ボタンや端子類は縦に並ぶ格好となっていて、デスクの下に置いてもアクセスしやすい。
PCケース背面側のインターフェース類を確認してみると、こちらはいたってオーソドックスなものとなっている。マザーボード側のI/OパネルにはUSB 3.2 Gen2x2 Type-C×1、USB 3.0 Type-A×4、USB 2.0 Type-A×2、有線LANポート(2.5GBASE-T)、S/PDIF光出力、HD Audioコネクターが並ぶ。ビデオカード側の映像出力もHDMI、DisplayPort×3という一般的な構成だ。
筐体サイズは約220(W)×490(D)×501(H)mm(突起物含む)で、一般的なミドルタワーケースと比べればやはり少し大きめの部類になるだろうか。筐体フレームもとても堅牢で、歪み・たわみなどとはまったく無縁のPCケースだと感じた。そのぶん約19.2kgの重量があるため、梱包段ボールから取り出す際は2人での作業が推奨されている。
なお、標準装備のサイドパネルはスチール製だが、こちらは注文時のオプションカスタマイズで強化ガラスパネル製に変更することも可能だ。加えてケースファンをLEDファンに換装したオプションも用意されている。強化ガラスパネル製のサイドパネルは見た目の向上のほかに、サイドパネルをワンタッチで取り外せる機構も備わっている。
続いて、G-Tune HP-ZのPCケース内部をチェックしていこう。PCケース内でまず目につくのは、360mm水冷ラジエーターの3連ファンだろうか。G-Tune HP-ZはCore i7-13700KFを冷却するため、360mm水冷CPUクーラーを標準搭載する。
PCケース上部には電源ユニットと水冷ラジエーターのためのエアフロー空間が設けられていて、サイドパネルと並行に水冷ラジエーターを取り付ける設計になっている。そのため、サイドパネルを開くと正面を向いた水冷ラジエーターの3連ファンが真っ先に目に映るのだ。ちなみに、水冷ラジエーターの排気はマザーボード裏面側サイドパネルのスリットから出ていく仕組みになっている。
PCケース内で次に目立つ存在は、やはりRTX 4080のビデオカードになるだろうか。試用機には「GeForce RTX 4080 16GB VENTUS 3X」が搭載されていた。3スロット占有タイプでRTX 4080ビデオカードの中では比較的小型な部類ではあるものの、前世代からは確実に巨大化しており、その重さを支えるステーも完備されている。
G-Tune HP-Zで使用されているマザーボードは、チップセットに「インテル Z790」を搭載した「DDR5 SDRAM」対応のモデルだ。マザーボード上のM.2ソケットは2基で、標準構成では1基分の空きがあり、後からもう1枚M.2 NVMe SSDを増設することが可能だ。2基目のM.2ソケットにもあらかじめM.2 SSD用ヒートシンクが取り付けられているのは嬉しい点と言える。
マザーボード裏面側に回ると、裏配線スペースに搭載された4TB HDDとスリムDVDスーパーマルチドライブ、電源ユニットなどを確認できる。
G-Tune HP-Zは、内蔵ストレージ用に2.5インチSSD×2と3.5インチHDD×1のドライブベイを用意しているが、3.5インチベイは最初から使用されている状態となっている。2.5インチSSDはマザーボードベースの表側に2基のベイが用意されていて、こちらは両方とも空いている状態だ。
電源ユニットには1200W出力の80PLUS PLATINUM認証電源が搭載されている。RTX 4080の推奨電源は750W以上とされているので、かなり余裕を持った電源構成と言えるだろう。
この電源ユニットが搭載されているPCケース上部のスペースは独立したエアフロー空間で、360mm水冷ラジエーターからの排気はこのスペースを通ってサイドパネルのスリットから抜けていく格好だ。
ちなみに、PCケース内のエアフローは、背面の120mmファン1基と水冷ラジエーターの120mmファン3基、そして電源ユニットのファンで排気を行なう一方、吸気は主にPCケース底面からの自然流入のみで賄っているようだ。PCケース底面には引き出し方式のダストフィルターが装着されており、ホコリ取りのメンテナンスが簡単にできるようになっている。
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