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iPad ProはM2搭載! 無印iPadは画面大型化&USB-C採用! アップル秋の新製品第2弾 第20回

アップルの新アプリ「フリーボード」は無限の可能性を持つツールだ!

2023年01月05日 12時00分更新

文● 村上タクタ 編集●飯島恵里子/ASCII

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画面左上の共有アイコンから、共有方法を選択することができる。リンクも生成できるが、基本的には相手がiCloudアカウントを持っている必要がある

最強のコラボツール。ビデオ会議時のホワイトボードに最適

 さらに素晴らしいのが、他のアップルデバイスユーザーと共有できることだ。

 試しに使ってみると、同期タイミングに少しバラつきがあるが、同時に多人数で同じファイルで共同作業をすることもできる。オンラインミーティングを実施しながら使えば、まさに超進化したホワイトボードとして使うことができるだろう。

 参加者がアップルデバイスのユーザーであれば、フリーボードのボードをメッセージに貼ることで複数人での作業を開始することができる。画面右上の共有アイコンから、メール、メッセージなどさまざまな方法で、iCloudアカウントを持っている人に対して共有することができる。リンクを生成することも可能だ。

 複数人でビデオ会議しながら、アイデアリストを作り、資料を貼り込み、移動して整理し、アウトプットを作るために情報を絞り込んでいく。そんなクリエイティブなコラボレーションに最適なツールだといえるだろう。

 また逆に、フリーボードを使いながら話がしたくなったら、右上にボードを共有している人のアイコンが表示されているので、それをタップすればいい。そのままメッセージを送ったり、音声通話、ビデオ通話をすることができる。

筆者の仕事でいえば、ページのラフを書くのにも便利。デザイナーとのやりとりも便利になりそうだ

 絵を描くのはあまり得意ではない……という人にけっこう便利なのが、豊富に用意されている図形。基本図形に始まり、人物、食べ物、教育、アート、科学、活動、旅行……などのカテゴリーに分けて単色の図形が用意されているので、これを色を変えて配置するだけでも、かなりビジュアル的な表現を強化することができる。

気の早い話だが、ぜひWindows、Android版を!

 ホワイトボードのような使い勝手でテキストや手書き図版を共有することは、従来の多くのアプリでできたことかもしれない。しかし、このアプリの使い勝手の良さは新たな可能性を開いてくれそうだ。また、今後、iPad、Mac、iPhoneなどのアップルデバイスにプリインストールされるということで、アップルデバイスを利用する人たちの間で、アイデアを紡ぎ出したり、それを共有する方法として一般的になりそうだ。

 筆者はこの記事を書くためにしばらくフリーボードを使ってみたのだが、非常に快適で、これから記事のアイデア出しや、取材資料をまとめる作業、ページのラフなどはすべてこのフリーボードを使うことになりそうだ。

 数少ない……が、非常に大きな欠点になるのが、アップルデバイスとしか共有できないということだ。オンラインのビデオ会議中のデジタルホワイトボードとして非常に便利なアプリなのに、参加者が100%アップル製品ユーザーでないと使うことができない。

 今後、WindowsやAndroidユーザーに、アップル製品の便利さを喧伝するためにも、ぜひWindows版、Android版のフリーボードも提供して欲しい。それほどアップルらしい、アップルならではの秀逸な出来のアプリケーションだ。

筆者紹介――村上タクタ
 趣味の雑誌を30年間に600冊ほど作ってきた編集者・ライター。バイク雑誌「ライダースクラブ」で仕事を始め、ラジコン飛行機雑誌「RCエアワールド」、海水魚とサンゴ飼育の雑誌「コーラルフィッシュ」、デジタルガジェットの本「flick!」の編集長を約10年務めた後退職。現在フリーランスの編集者・ライターであり、ウェブメディアThunderVoltの編集長。HHKBエバンジェリスト、ScanSnapアンバサダー、mmhmmヒーロー。iPhone、iPadなどのデジタルガジェットや、バイク、クルマ、旅、キャンプ、絵画、日本酒、ワインと家族を愛する2児の父。

 

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