iPhoneやGalaxy、あなたのスマホに最適な外部ストレージを探せ! microSDやSSDの転送速度で検証
スマホで動画を撮影することが日常となって以降、スマホの内蔵ストレージ不足問題も日常的に発生するようになっている。多くのスマホメーカーは、そういった状況に対応すべく、内蔵ストレージの容量を増やすようになっているものの、動画も4Kや8K、60fpsや120fpsなどで撮影できるため1ファイルあたりの容量が増加し、ストレージの拡大がなかなか追いついていないのが現状だ。
そこで重要となるのが、大容量の動画データなどを外付けSSDやmicroSDカードなどの拡張ストレージに保存するという方法である。
過去にも同様の内容を取り上げたことは何度かあるが(スマホで肥大化する大容量データを外付けSSDに逃がすのが思いのほか便利だった件(2022)、モバイルデバイスの外付けSSDに最適! 堅牢性が増したSamsungの「T7 Shield」に注目)、今回はスマホごとに最適な拡張ストレージの選び方を紹介する。
iPhoneで最もオススメなのが
「Lightning - SDカードカメラリーダー」の利用
スマホ用の拡張ストレージを選ぶ場合に重要となるのが、自分が使っているスマホでどういった種類の拡張ストレージが使えるのかをしっかり把握する、という点だ。
まずiPhoneの場合は、利用できる拡張ストレージがかなり限られる。それは、iPhoneにはmicroSDカードスロットが用意されないことと、接続端子に独自規格のLightningを採用しているからだ。そのため、拡張ストレージとして広く利用されている、microSDカードやUSB接続のポータブルSSD、USBメモリーなどをそのままでは接続できない。
そのような拡張ストレージをiPhoneで利用するには、接続端子をLightingに変換する変換アダプターや変換ケーブルを利用することになる。直接接続できないため少々手間がかかることがデメリットだ。また、やや割高ではあるがLightning端子を備えるUSBメモリーも存在するので、そちらを利用してもいいだろう。
これらの方法の中で一番オススメしたいのが、「Lightning - SDカードカメラリーダー」だ。こちらも変換ケーブルを利用するという方法ではあるが、Appleの純正アクセサリーなのでiPhoneでの動作に不安がないという点が、オススメする最大の理由。
比較的安価なSDカードを利用できるという点も大きい。SDカードやmicroSDカードは、近年容量単価が大きく下がっているため、容量あたりのコスパが非常に良い。また、SD/microSDカードであれば、ほかのスマホやPC、デジカメなどでも利用できる汎用性も大きな魅力。
ちなみに、将来的にはiPhoneでも接続端子にUSB Type-Cの採用が確実視されているがどのような仕様になるのかは明らかにされていない(充電専用やUSB 2.0の可能性もある)。後ほどAndroidスマホでの検証の際にも触れるが、最低限USB 3.2 Gen1 (5Gbps)には対応してほしいところだ。したがって現時点ではLightning - SDカードカメラリーダーの利用がベストといえる。
Androidスマホで使うなら
microSDカードスロットの有無をチェック
Androidスマホは、以前より拡張ストレージとしてmicroSDを利用できる製品が多く存在しており、容易に内蔵ストレージ容量を拡張できる手段として広く利用されてきた。ただ近年は防塵仕様に対応したり、コストダウンなどの影響もあってか、microSDカードスロットを省いた製品も増えている。したがって最初に確認しておきたいのが、microSDカードスロットの有無だ。
microSDカードスロットがあるスマホなら、microSDカードを利用した拡張が最も簡単な手段となる。スマホにmicroSDカードを装着したうえで、カメラアプリで撮影する写真や動画の保存先をmicroSDカードに設定しておけば、内蔵ストレージの容量を減らすことなく写真や動画を保存できる。そして、microSDカードの容量がなくなってきた場合には、新しいmicroSDカードと交換してもいいし、microSDカードを取り出してPCなどにデータを待避すればいいので、非常にお手軽だ。
それに対し、microSDカードスロットがないスマホでは、ポータブルSSDやUSBメモリーなどUSB接続の拡張ストレージの利用が基本となる。この場合には、用意したポータブルSSDやUSBメモリーをスマホのUSB Type-Cコネクタに接続し、ファイルアプリなどを利用して写真や動画データを転送することになる。
なお、スマホのUSB Type-Cの仕様だが、形状はUSB Type-Cで同じであっても、USB 2.0対応だったり、USB 3.0/3.1対応だったりと、製品によって仕様が大きく異なっている。そして、その違いによってデータ転送速度が大きく違ってくる。
USBの仕様ごとのデータ転送速度をまとめたのが下の表だ。これを見るとわかるとおり、USB 2.0とUSB 3.0以降とでは、データ転送速度にかなり差があることがわかる。近年のスマホでは、ハイエンドはUSB 3.0/3.1対応のものも増えているが、ミドルクラスのものだとUSB 2.0対応のモデルまだ多く存在している。自分が使っているスマホのUSB Type-Cがどの仕様に対応するかは、メーカーが公表している製品の仕様表などで確認できる。
とはいえ、USBは互換性が保たれており、仕様に関係なくポータブルSSDやUSBメモリーを接続して利用できる。たとえば、USB 2.0対応のスマホであっても、USB 3.0/3.1対応のポータブルSSDやUSBメモリーを接続して問題なく利用できるので、その点は安心だ。
USBの規格ごとのデータ転送速度 | ||
---|---|---|
USB規格 | インターフェース速度 | 実効速度 |
USB 2.0 | 480Mbps | 40MB/s前後 |
USB 3.0 /USB 3.1 Gen1 /USB 3.2 Gen1 |
5Gbps | 450MB/s前後 |
USB 3.1 Gen2 /USB 3.2 Gen2 |
10Gbps | 1050MB/s前後 |
USB 3.2 Gen2x2 | 20Gbps | 2000MB/s前後 |
USB4 | 40Gbps | 2800~3000MB/s前後 |
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