CINEBENCH R23実行中のCPU温度をチェック
Lepton WS3900WRX80AはFractal Designの「Celsius S36 FD-WCU-CELSIUS-S36-BK」という簡易水冷クーラーを採用している。360mmラジエーターを搭載し、メインストリーム向けのCPUなら十分冷やせるだけの能力がある。しかし、相手は64スレッドのメニーコアCPUなので、どの程度冷やせるかはかなり気になるところだ。
そこで、CINEBENCH R23のMulti Coreテスト中(約10分間)の温度と動作クロックがどう変化しているのか、モニタリングツール「HWiNFO64 Pro」を使って調べてみた。
CPU(Tcl/Tdie)の最大温度は75.3度。CPUの仕様では最大温度が95度なので、まだまだ余裕があるように思える。見事64スレッドCPUを安定稼働できていると言える。一応、温度と動作クロックの変化もグラフにまとめてみた。
70度を超えたあたりからの上昇はかなり緩やかなので、さらに数時間続けても最大温度(95度)まで届くことは考えづらい。また、動作クロックも4.1GHz前後で安定していた。360㎜ラジエーターの簡易水冷クーラーもさることながら、PCケース内の効率的なエアフローも寄与しているのだろう。
Ryzen Threadripper PROを安定運用できる
Lepton WS3900WRX80Aはプロユースの強い味方
ゲーム用途であれば、CPU性能よりもビデオカードの性能を重視したほうが良い。しかし、シミュレーションやソフト開発、サーバー用途なら、CPU性能は高ければ高いほどいい。それだけに、32コア/64スレッドのRyzen Threadripper PRO 5975WXを安定運用できるLepton WS3900WRX80Aは、企業や大学の研究室にとってはかなり魅力的なモデルに映るだろう。
また、CGレンダリングや動画編集など、CPUのコア数がモノを言うクリティブ作業においても頼もしい存在になるはずだ。一般用途ではオーバースペックでも、プロユースではそのパワーをいかんなく発揮できる。ワークステーションやサーバー用途で使える高性能PCを探しているのであれば、真っ先にチェックしてほしい1台だ。