固定電話回線、本当に要る? じつは休止可能!
新生活において検討したいインフラの1つに、固定電話回線があります。しかしながらほぼ100%の人間がスマホを含む携帯電話を所持する時代になっているのですから、自宅に固定電話がある必要性を感じない人もいるでしょう。
かつては「固定電話が個人の社会的信用を左右する」などという説もありましたが、今となってはそのようなこともなさそうです。また、営業電話や詐欺電話から身を守るとうセキュリティ的な面でも廃止を視野に入れる価値はありそうです。
・固定電話は営業電話ばかり?
自宅に固定電話がある人なら、もはや経験済みのことでしょうが、掛かって来る電話のほとんどは営業です。今どき、親族や知り合いは直接、携帯電話に掛けてくるのですから。なんらかの理由で名簿業者に流出した固定電話番号はひたすら営業のターゲットとなるばかりで、利用し続けてもメリットは多くなさそうです。
・実家や祖父母宅への詐欺被害を防ぐために
自治体が「特殊詐欺の入り口は固定電話です!」とキャンペーンを実施するほど、固定電話がきっかけの特殊詐欺被害は増えています。
家族や警察官を装って事件や事故をでっち上げ、示談金を求める「オレオレ詐欺」をはじめ、銀行員を装って「あなたのカードが不正に使われている」などと言葉巧みにキャッシュカードを奪い取る「キャッシュカード詐欺」、「税金の還付金があるのでATMへ行って指示通り操作してください」と騙す「還付金詐欺」などなど、特殊詐欺もさまざま。いずれにしても固定電話に掛かってきた電話をきっかけとして詐欺が始まることが多いのです。
固定電話の番号が何らかの理由で詐欺グループへ流出していることが原因で、一度流出した電話番号は何度も詐欺の対象となります。また、過去に詐欺に成功した電話番号は何度も狙われるそうです。
これらのことを考えると、自身はもちろん、実家の両親や祖父母宅についても「特殊詐欺を防ぐため」と説得して固定電話の廃止や休止を検討すべき時期かもしれません。
・固定電話の休止・解約方法
固定電話をNTTと契約している場合は、「116」から休止・解約が可能です。固定電話は「一時中断」「利用休止」「解約」といった手段で停止できます。
「一時中断」は、一定期間固定電話の利用を休止するもので、現在の電話番号を保持したまま基本料金のみを支払って固定電話を休止します。一方、「利用休止」は現在使っている電話番号をいったん破棄して利用を休止できます。この場合は基本料金も発生しません。
そして「解約」は、電話加入権をNTTに返上するというもので、電話番号はもちろん破棄されますし、以後の料金も発生しません。なお、光電話やIP電話などを利用している場合は、当該事業者に連絡することで停止できます。