自宅のネット回線、どうしよう?
新年度を機に生活環境をイチから構築し直している最中の人もいるのでは、その一環として、通信環境の見直しを考えてみるのはいかがでしょう。ここではそんな通信環境作りのヒントとセキュリティ対策をいくつか解説します。
まず、水道・電気・ガスと並ぶ生活インフラになったネット回線についてそのトレンドを見ていきましょう。
・これから引くなら光回線(大前提)
昨今、回線事業者が推しているのは「10Gプラン」です。最大の特徴は、下りの最大通信速度が10Gbps(理論値)であること。大手事業者の多くが提供しています。動画を快適に鑑賞したい、とにかくゲームプレイ中の遅延を減らしたい、大容量のファイルをやりとりする、家族が同じ時間帯にネット利用する頻度が高い、といった人には魅力的なプランです。
・IPv6で回線の混雑を回避
10Gプランで採用されている「IPoE」は、従来の「PPPoE」とは異なる通信方式です。PPPoEは電話回線を利用してインターネット接続を実現していますが、利用ユーザーが多くなると通信速度が遅くなることがあります。IPoEは電話回線を介さずインターネットに直接接続することで高速通信を可能にしますが、一方でIPv6接続に対応したサイトやサービスしか利用できません。
未だにIPv4のみ対応のWebサイトやサービスは少なくないので、完全なIPv6環境ではネット利用に不都合が出る恐れもあります。そこでおすすめしたいのが「IPv4 over IPv6」による接続です。基本的にIPv6を利用して接続していながら、トンネリングによってIPv4にも対応した通信が行なえます。
「OCNバーチャルコネクト」「v6プラス」「IPoEオプション」などなど、通信事業者によってサービス名はさまざまですが、いずれもIPv4 over IPv6を提供するサービスです。無償オプションとして提供されていることがほとんどですので、快適な速度を求めているなら利用しない手はありません。