ASCII Power Review ― 第157回
ソニー「α7Ⅳ」実機レビュー = α1と7Rと7Sの良いとこ取りした究極のカメラだった!-倶楽部情報局
2021年12月27日 18時00分更新
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ソニーから登場した「α7Ⅳ」。フルサイズミラーレスのスタンダードモデルとしては4代目になる。先代の「α7Ⅲ」はフルサイズミラーレスの普及を加速させたと言っても過言ではないベストセラーモデル。そこからどのように進化したのか興味深いところだ。
ボディデザインにサイズも完全リニューアルし、最先端の操作性に
ボディーは先代より少しだけ大きく(といっても数ミリ程度)なっている。手にして最初に感じるのが構えたときの安定感の良さ。グリップが大きくなり形状も改良されたおかげで手に馴染み、ホールド感が格段に向上した。
背面液晶はチルト式からバリアングル式に変更された。カメラマニアにはレンズ光軸上で視認できるチルト式のファンも多いが、やはり自由度が高いバリアングル式の可動域は魅力的。かくいう自身もチルト式派だったが、一度バリアングル式に慣れると一転バリアングル式派に転向してしまった……。
ボタン類の配置は大部分が同じだが、形状やストロークの深さなどが改良され操作しやすくなっている。
動画ボタンは背面から上面のシャッターボタン後方に入れ替わった。動画撮影メインの人には使いやすい配置だろう。
モードダイヤルから選択していた「静止画/動画/S&Q(スローアンドクイック)」を、独立させたロック式の新規のダイヤルを装備。従来は動画撮影の露出モードはメニュー画面から変更しなければならなかったので、このダイヤルのおかげで動画撮影での露出モード変更がしやすくなった。
上面右肩にあった露出補正ダイヤルは単独のロック式コマンドダイヤルに変更され、各種撮影設定が割り当てられる。つまり前面と上面後部に2つ、さらに背面のホイールと計4つのコマンドダイヤルを備えることになる。自分好みの操作性を追求したい人には使いこなしがいがありそうだ。
EVFの解像度も236万ドットから368万ドットに向上。先代機でも不満に思うほどではなかったが、やはり高精細なのは覗いていて気持ちいい。
メディアカバーもスライドロック式に変更し、両スロットともUHS-Ⅱ対応。さらに片方のスロットではCFexpress Type Aの使用も可能になった。
メニュー画面も最新の配列に更新された。フォーマットが「セットアップ」から「撮影」のタブに移動するなど大きく変更した項目もあるが、機能ごとに整理され、さらにタッチ操作にも対応したので、慣れれば従来よりも使いやすいと思う。
側面の端子カバーもしっかりと開閉できるタイプに変更、HDMIは標準の端子を搭載した。
電源オフ時にシャッターを閉じて撮像素子にゴミやホコリの付着するのを防ぐ機能も追加された。ただしシャッターは撮影素子と同等に繊細な部位なので取扱には注意が必要。個人的には撮像素子剥き出しのままで、こまめに清掃するほうが安心だ。
ボディーに触れてみるとグリップや操作ボタンは「α7RⅣ」から、バリアングル液晶やメニューのタッチ操作などは「α7SⅢ」からと上位モデルで採用された改良が随所に見られる。そのおかげもあってか実際に撮っていると先代機よりワンランク上の機種ように感じられた。
画素数38%アップの効果は? AF速度は向上
フルサイズスタンダードモデルの標準的な画素数は長らく2400万画素前後だったが、「α7Ⅳ」では3300万画素までアップした。800画素分の差は圧倒的とまではいかないが、適度なシャープ感で拡大してみると細部が精細に解像されている。明暗差の再現も滑らかで階調は豊富だ。
あまり高画素なモデルではレンズ性能のアラや少しブレやピントが気になることもあるが、3300万画素程度ならそれほど気を遣わずに撮影を楽しむことができた。高画素モデルよりリーズナブルで、2400万画素では物足りない人にはちょうどいい画素数かもしれない。
連写はメカ/電子ともに秒10コマで変わらず、電子シャッターでは動体歪みが発生する。AFはわずかではあるがピントが合うのがワンテンポ速くなったように感じる。トラッキングも被写体に食い付くときのロストが少なくなり、一度捕捉すれば粘り強く追随してくれた。
最高感度は常用ISO51200、拡張ISO202800と先代機と変わらない。ISO6400程度まではノイズや解像感低下はほとんど目立たず高感度であることを感じさせない。
ISO12800を超えてからは徐々に画質劣化していくが、拡大して細部を見なければ拡張のISO102400でも許容できる。画素数はアップしても高感度画質は優秀だ。
続きは「ソニー「α7Ⅳ」実機レビュー = α1と7Rと7Sの良いとこ取りした究極のカメラだった!」でお楽しみください。
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