一般社団法人 日本英語コーチング協会(以下、JELCA:Japan English Language Coaching Association)は、2021年11月27日に『英語コーチング・アワード 2021年秋』をオンラインで開催した。
英語コーチングは、英語を教えるだけではなく「英語の勉強の仕方を指導し、サポート」する英会話学習指導法。本アワードでは、日本における英語コーチングの普及と公正化を目的とし、業界団体として同協会に非加盟のコーチング系英会話教室や個人の英語コーチを含めて広く応募者を募り、英語力の変化や目標への到達度などを審査。総数4万6000件の中から、応募した各社による1次選考を経てエントリーした候補者の中から、さらに選考委員による最終選考を実施し、各賞受賞者8組を発表した。
冒頭、JELCA理事長の三木雄信氏が挨拶。「JELCAは、2020年10月1日に設立した新しい団体。第一回目の開催となる本アワードを通じて、英語コーチングが英語学習の一つの大きな流れとして広まっていることを認知してもらいたい。また、選考や受賞発表を通じて事例を業界全体で共有し、英語コーチングのレベルアップにつなげたい」と話した。
JELCA理事の理事が考える英語コーチングとは?
続いて、英語コーチング・アワード受賞者の発表に先立ち、JELCAの理事によるパネルディスカッションを開催。株式会社スパルタ英会話 代表取締役の小茂鳥雅史氏がモデレーターとなって進行した。
パネルディスカッションでは、英語コーチングの特徴や重要性について、各理事がコメント。
株式会社スタディーハッカー代表取締役の岡健作氏は、「日々忙しく生活する中で、英語を長時間勉強することは物理的に難しくなっている。そこで重要なのは、弊社でもお伝えしている、英語は教えるのではなく鍛えるものだという考え方。トレーニングだということを重視して、実践で運用できる英語力をより効率良く養っていきたい。そのためには、いかに時短で勉強するか。時間を短くすることがバリューであり、イノベーションだと考えているので、ベンチャーであるからには、そこを追求して生産性を上げていきたい」と話した。
受講生の中には、英語コーチングを受けて学習方法が変わったことで、仕事や生活全般に対しても効率化に対する考え方が変わった人が多いという。「時間をかけて学習して力ずくで目標を達成することもできるが、学習に対する勘所がわかると、効率良く英語力を伸ばすことができる。それにより、仕事や日常生活に対しても効率化に対する意識が波及したり、自分が本当にやりたいことに時間を注げるようになった人が多い。受講生の話を聞くと、それも一つの幸せの形だと考えている」と岡氏は話した。
株式会社ジャパンビジネスラボ 代表取締役社長の杉浦貴子氏は「弊社が運営するPRESENCEでは、グループコーチングに強みを持っており、自分の力だけでなく仲間の力も大いに借りながらさらに上の目標を目指している。仲間がいることでシナジーを生むのが狙いで、自分よりも忙しい仲間が毎週頑張っているところを見せることで、競争原理が働いたり、学習方法をシェアするようなシナジーを生み出せる。また、単に英語を勉強するだけでなく、その先にある英語を活用する理由まで共有して一緒に伴走している」と話す。
また、受講生はPRESENCEでのクラスが終了したあとも、自分で学習ができるように習慣化をしているという。「この能力は仕事に関しても横展開できるので、単に英語が話せるようになるだけでなく、グローバルに活躍できる軸ができる」と話した。
トライオン株式会社代表の三木雄信氏は、「弊社は、自分の仕事で英語を使う用事ができることが大きなゴールだと考えている。また、例えば一気に質問をしてくる人に対して、『一つずつ質問してね』『あなたの言いたいことはこういうことだよね』といったように、場をコントロールするような能力も環境や海外文化の違いに応じて学んでいる。そのため、ネイティブのレッスンは週3回、合計で144時間実施している。岡社長とは対照的かもしれないが、量も重視して目標まで確実にお届けするサービスを提供している」と話した。
また、英語コーチングプログラムを受けることにより、学習の習慣や効率が身につくことで、英語力が伸びるだけでなく英語を身につけた先の活動に活かせる人も多いと、三木氏は話した。