メインマシン、サブマシンどちらでも通用するChromebook
第11世代Core i3搭載、快適なリモートワークを実現させる性能が魅力の「FMV Chromebook 14F」
2021年12月23日 09時00分更新
国産メーカーとしては初となるChromebook
富士通クライアントコンピューティングが販売する14型のChromebook「FMV Chromebook 14F」は、同社が国産史上初とうたう個人向けChromebookだ。国内の他メーカーもChromebookを販売しているが、教育機関や企業向けの販売方法がとられているか、国内市場向けにはリリースしていないため、誰でも購入できる国産のChromebookといえるだろう。
ラインアップはCore i3-1115G4、8GBメモリー、128GB SSD、14型(1920×1080ドット)ディスプレーを搭載するFMV Chromebook 14Fと、Core i3-1115G4、4GBメモリー、64GB eMMC、14型(1920×1080ドット)ディスプレーというスペックの「FMV Chromebook WM1/F3」の2種類で、販売価格は12月22日時点では、FMV Chromebook 14Fが8万2280円、FMV Chromebook WM1/F3が6万4800円で販売中だ(通常価格は7万9800円だが、2022年1月5日14時まで1万5000円オフで販売中)。
キーボードの優れた打鍵感と、充実のインターフェース
FMV Chromebook 14Fの魅力を一言で表せば、同社がWindowsノートパソコンで培ってきた優れたハードウェア設計を、そのままChromebookに適用しているという点にある。
わかりやすいのがキーボードだ。FMV Chromebook 14Fのキーボードは78キーのJIS配列だが、上下左右キーの周辺を斜めに拡張してスペースに余裕を持たせた、富士通クライアントコンピューティングおなじみのレイアウトを採用している。
キーピッチはおよそ19mm、キーストロークはおよそ1.7mmと、余裕のあるキーボードだ。これは、キーボードフレームの左右を狭くして、ギリギリまでキーボードの面積を広げるという、同社のWindowsノートパソコンにもみられる手法で実現している。
打鍵感はWindowsの「FMV」や「LIFEBOOK」と変わらず、軽いタッチを実現しつつも、安定感は抜群。FMVやLIFEBOOKからの乗り換えなら違和感はないはずだし、他社から乗り換えても、同社のキーボードの品質のよさも体感できるはずだ。
インターフェースとしては、右側面にUSB 3.2(Gen2)Type-C端子、USB 3.2(Gen2)Type-A端子、3.5mmミニジャック、microSDカードスロットを、左側面にUSB 3.2(Gen2)Type-C端子、USB 3.2(Gen2)Type-A端子、HDMI出力端子を搭載している。
USB 3.2(Gen2)Type-C端子を2系統搭載しながら、USB 3.2(Gen2)Type-A端子も2系統搭載している点が、同社らしい。同社のノートパソコンは、側面の形状を工夫して、薄く見せながら多くのインターフェースを搭載しているケースが多い。だが、FMV Chromebook 14Fにおいてもその傾向は活かされており、およそ幅323.8×奥行216×高さ19.9mm、重量は約1.29kgという、このクラスとしては標準的なサイズ。それでも、通常利用ではほとんど困ることがないであろうインターフェースを搭載しているのは魅力的なポイントだ。
microSDカードスロットを備えているので、大容量のmicroSDを外部ストレージのように捉えた使い方もおすすめだ。外部ディスプレーへの映像出力は、HDMI端子だけでなく、USB 3.2(Gen2)Type-C端子のDisplayPort Alt Modeでも対応できる。この拡張性の高さは、まさに同社のWindowsノートパソコンにも通ずる部分だ。
サブ機としてはもちろんオススメだが、メイン機にもなり得る製品
ChromebookとWindowsノートパソコンは、まったく性質の異なるものだが、FMV Chromebook 14Fは、ハードウェア面において同社のWindowsのノートパソコンと遜色のない使用感を持っている。同社のノートパソコンをすでに使っているなら、OSだけがWindowsからChrome OSに入れ替わり、ディスプレーがタッチに対応した状態を想像してもらえれば、大きくズレはないはずだ。
Chromebookの特性上、誰もがWindowsマシンの置き換えを想定して導入できるとは限らないが、Windows環境でしか起動しないアプリケーションが必要なかったり、メールや簡易な資料作成、ブラウジングなどが業務の大半を占めているなど、条件によっては、それも十分に可能だ。
しかし、一番におすすめしたい活用方法は、メインのパソコンとスマートフォンやタブレットの隙間を埋める存在としての導入だ。「Windowsパソコンを起動するほどではないが、スマートフォンでは心許ない」といったシーンにおいて、素早い立ち上がり、優れた打鍵感のキーボード、タッチに対応したディスプレー、充実したインターフェースを備えるFMV Chromebook 14Fは、いい相棒となってくれるだろう。
リモートワークの機会が拡大している現在、“パソコンとスマートフォンの中間”のような存在がほしいと感じたことのある人も多いはずだ。FMV Chromebook 14Fはそんな人にこそオススメしたい。リビングや寝室で、スマートフォンやタブレットのような感覚で立ち上げ、パソコンのような感覚で文字を入力できるモデルを探してるなら、ぜひチェックしてほしい製品だ。
FMV Chromebook 14Fの主なスペック | |
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CPU | Core i3-1115G4(最大4.1GHz) |
グラフィックス | インテル UHD グラフィックス |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 128GB SSD(PCIe) |
ディスプレー | 14型(1920×1080ドット)LEDバックライト付きタッチパネル式 高輝度・広視野角、ノングレア |
内蔵ドライブ | - |
通信規格 | 無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax準拠、MU-MIMO対応)+Bluetooth 5 |
インターフェース | USB 3.2 Type-C×2、USB 3.2 Type-A×2、3.5mmミニジャック、HDMI出力、microSDカードスロット |
サイズ/重量 | およそ幅323.8×奥行216×高さ19.9mm/約1.29kg |
OS | Chrome OS |