スマートウォッチで測定できる「皮膚温」とは?
測定が簡単な一方で、スマートウォッチにおける「皮膚温」は、数ある測定機能のなかでも評価が難しいものの一つだ。その理由としては、睡眠の計測のように、スコア化しづらいデータであることが挙げられる。実際、「HUAWIE Health」アプリや、ウォッチ側の「皮膚温」アプリのなかにおいても、記録した温度や測定における注意事項などは確認できるものの、「そのデータが意味するもの」が何なのかは明示されない。そのため、ある程度ユーザー自身が理屈を理解したうえで利用することが求められる値だ。
そもそも、体温測定には大きく「深部体温」と「皮膚温」の2種類が存在する。身体内部における正確な深部体温を測定するのは難しいため、現実的には体の中心部に近いところ――例えば、口やわき、耳、直腸などが、体内と同じくらいの温度になった「平衡温」の状態を測定する想定の体温計がほとんどだ。
一方、ここ数年で増えてきたのがHUAWEI WATCH 3のような体表面温度が測定できるスマートウォッチである。ウォッチを装着する手首は、体の中心部からはだいぶ離れており、深部体温の目安である37度と比べると、26~28度から36度程度と、温度差の大きい場所になる。
実際、筆者は「末端冷え性」であり、今回のレビューが秋だったこともあって、気温が下がった数日の体表面温度は26度台まで下がる場面が見られた。例えば、寒い日に夜間に散歩などをすれば、手首の温度は下がるだろう。こうした環境による影響を受けやすいことは、データ上の「外れ値」を理解するうえで、重要な前提となる。
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