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ASCII Power Review ― 第146回

SIGMA「Iシリーズ」単焦点レンズ6本試用レビュー = 気になる高性能&コンパクトレンズを一気に使ってみた[前編]-倶楽部情報局

2021年10月18日 18時00分更新

文● ASCII倶楽部編集部

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 本日は、ASCII倶楽部の人気記事「SIGMA「Iシリーズ」単焦点レンズ6本試用レビュー = 気になる高性能&コンパクトレンズを一気に使ってみた[前編]」を紹介します。


 カメラマニアなら、みんな大好きなシグマ。その理由はやはり個性的で魅力のある製品群だろう。そのなかでも最近注目なのがミラーレスカメラ専用レンズの「Iシリーズ」だ。

 小型フルサイズミラーレスカメラ「fp」に先立って登場した「45mm F2.8 DG DN」を皮切りに、順次拡充し、現在6本がラインナップされている。

シグマのフルサイズミラーレス専用レンズ「Iシリーズ」。対応はLマウント並びにEマウントで、24mmから90mmまで6本のレンズがラインナップ。

 Iシリーズはシグマのレンズラインとしては「Contemporary」で、最大の特徴は、フルサイズをカバーしているのに軽量・コンパクトなところ。しかし手にとるとガッシリとした剛性のある金属製で高級感がある。

 絞りリングやAF/MF切替スイッチを搭載し、専用のレンズフード(これも金属製)が付属する。レンズマウントはパナソニックSシリーズやライカSL/TLシリーズと共通の「Lマウント」にくわえ、ソニーαシリーズの「Eマウント」も用意され対応機種も幅広い。今回はシグマのフラッグシップカメラ、フルサイズミラーレスなのに小型軽量で6100万画素を誇る「fp L」にLマウントモデルをつけて試用していく。

各レンズとも金属外装で、絞りリングとAF/MFの切替スイッチを搭載している。

付属の専用フードにレンズ名が記載さているのはありがたい。というのも同じフィルター径のレンズ(例えば24mmF3.5 と90mmF2.8 とか)だと相互にフードが装着できてしまうので、うっかり間違えるミスを防げる。

通常のレンズキャップに加え、マグネット式キャップも付属。独特の着脱感が気持ちいい。ただし、フィルター装着時は使用できず、フードを付けた状態では外しにくいという面も。なぜか「45mmF2.8」だけ仲間外れで使用することはできない。

6兄弟を一気に試用して、どれを買うか考えよう!

 まずは、6本のレンズを紹介していこう。まず、「24mm F2 DG DN」は9月に発売されたばかりの新製品だ。F2と明るい開放F値にしてはコンパクトなサイズで、花形の金属フードを装着した状態がカッコイイ。

「24mm F2 DG DN」は2021年9月に発売、量販店価格は7万7000円。

「24mm F2 DG DN」のサイズは最大径70×全長72mm、重量365g。

「24mm F2 DG DN」を「fp L」に装着した状態。

 「24mm F3.5 DG DN」は開放F値が控えめな分、全長48.8mmと「24mm F2 DG DN」と比べるとかなり小柄。最短10.8mmまで近接撮影が可能な点も見逃せない。

「24mm F3.52 DG DN」は2021年1月に発売、量販店価格は6万6000円。

「24mm F3.5 DG DN」のサイズは最大径64×全長48.8mm、重量225 g。

「24mm F3.5 DG DN」を「fp L」に装着した状態。

 「35mm F2 DG DN」はフルサイズの単焦点では一番人気(人によって意見は別れるが・・・)の画角で、開放F値もF2 と明るく万能性の高い一本である。

「35mm F2 DG DN」は2020年12月に発売、量販店価格は7万7000円。

「35mm F2 DG DN」のサイズは最大径70×全長65.4mm、重量325g。

「35mm F2 DG DN」を「fp L」に装着した状態。

 「45mm F2.8 DG DN」は前述のとおりIシリーズ最初のレンズで、サイズも全長46.2 mmと最もコンパクト。最小最軽量フルサイズミラーレス「fp」シリーズとの相性は抜群だ。

「45mm F2.8 DG DN」は2019 年7月に発売、量販店価格は6万6000円。

「45mm F2.8 DG DN」のサイズは最大径64 ×全長46.2 mm、重量215 g。

「45mm F2.8 DG DN」を「fp L」に装着した状態。

 「65mm F2 DG DN」はあまり馴染みのない焦点距離(確かライカやフォクトレンダーにあった気が・・・)で、標準としては画角は狭めで、中望遠と呼ぶほどの遠近感はない。そのため最初は中途半端に思ったが、実際に撮ってみると経験したことのない焦点距離だけあって新鮮に感じ個人的には好印象だった。

「65mm F2 DG DN」は2020年12月に発売、量販店価格は8万8000円。

「65mm F2 DG DN」のサイズは最大径72×全長74.7mm、重量405g。

「65mm F2 DG DN」を「fp L」に装着した状態。

 「90mm F2.8 DG DN」は、「24mm F2 DG DN」とともには9月に発売。レンズ単体のサイズは中望遠とは思えないほどコンパクトだ。最短撮影距離も50cmと短く気軽にスナップを楽しめる。

「90mm F2.8 DG DN」は2021 年9月に発売、量販店価格は7万7000円。

「90mm F2.8 DG DN」のサイズは最大径64 ×全長59.7 mm、重量295 g。

「90mm F2.8 DG DN」を「fp L」に装着した状態。

中心部は開放からでも十分な解像感
F5.6~8あたりが解像感のピーク

 次に同一条件で撮影した写真で各レンズを検証してみる。

 まずは画角の違いから。24mmから90mmというと通常の標準ズーム並みの焦点距離内だが、こうして比べてみると結構なバリエーションになることを再認識させてくれる。「24mm F2 DG DN」と「24mm F3.5 DG DN」の画角が微妙に違うのは御愛嬌だ。

(各レンズの画角の違いを比較。使用カメラは「fp L」。DNG+JPEGで記録したJPEGデータを50%縮小のうえ掲載。クリックで実寸表示)

24mm F2 DG DN

24mm F3.5 DG DN

35mm F2 DG DN

45mm F2.8 DG DN

65mm F2 DG DN

90mm F2.8 DG DN

 ついでに遠景での各レンズの絞り値による描写の違いもチェック。なお今回の撮影で使用した「fp L」と「Iシリーズ」を組合せたときのレンズ光学補正の初期設定は、歪曲と倍率色収差はユーザーが設定はできず、回折はオフで周辺光量とカラーシェーディングはオートとなっていた。

「Iシリーズ」を「fp L」に装着したときのレンズ光学補正の初期設定画面。

 各レンズの共通した傾向としては、中心部は開放からでも十分な解像感はあるが、少し絞ったF5.6~8あたりが解像感のピークのようである。

(各レンズとも絞り値を変えて撮影した写真の中央と周辺部を等倍に拡大して比較してみた。クリックで実寸表示)

24mm F2 DG DN周辺部(左)と中心部(右)

24mm F3.5 DG DN周辺部(左)と中心部(右)

35mm F2 DG DN周辺部(左)と中心部(右)

45mm F2.8 DG DN周辺部(左)と中心部(右)

65mm F2 DG DN周辺部(左)と中心部(右)

90mm F2.8 DG DN周辺部(左)と中心部(右)

 F16より絞ると回折現象による画質劣化を感じるが、拡大して比較するわけでなければ十分に許容範囲だろう。気になるならレンズ光学補正の「回折」をオンするとシャープ感が向上する。

(レンズ光学補正の「回折」のオンとオフを比較。回折補正をオンにするとシャープが強調され、特に最小絞りのF22では効果が実感できる。クリックで実寸表示)

24mm F2 DG DN回折比較 周辺部(左)と中心部(右)

24mm F3.5 DG DN回折比較 周辺部(左)と中心部(右)

35mm F2 DG DN回折比較 周辺部(左)と中心部(右)

45mm F2.8 DG DN回折比較 周辺部(左)と中心部(右)

65mm F2 DG DN回折比較 周辺部(左)と中心部(右)

90mm F2.8 DG DN回折比較 周辺部(左)と中心部(右)

 周辺部は開放では少し像の乱れが光量低下はあるが、こちらもF5.6~8あたりで改善する。F16以降の回折現象の影響も中心部と同様だ。

 また周辺光量は絞り開放では補正量が控えめで、絞ることで徐々に画面全域がフラットになる。試しに周辺光量補正をオフで撮影してみると、絞り開放では豪快に光量落ちていることからも、おそらく自然な絞り描写になるように調整していると思われる。


 続きは「SIGMA「Iシリーズ」単焦点レンズ6本試用レビュー = 気になる高性能&コンパクトレンズを一気に使ってみた[前編]」でお楽しみください。

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