ASCII Power Review ― 第141回
富士フイルム「GFX50SII」実機レビュー = ついに50万円切りでフルサイズ・ミラーレスに勝つ!-倶楽部情報局
2021年09月27日 18時00分更新
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本日は、ASCII倶楽部の人気記事「富士フイルム「GFX50SII」実機レビュー = ついに50万円切りでフルサイズ・ミラーレスに勝つ!」を紹介します。
フルサイズ(24×36㎜)より一回り大きい33×44㎜の撮像素子を搭載、という前口上がすっかりおなじみになったのが富士フイルムの中判デジカメGFXシリーズで、今年3月に「GFX100S」を発売したばかりだが、早くも新モデル「GFX50SⅡ」を投入した。ネーミングからわかるように2017年発売の初代機「GFX50S」の後継であり「GFX100S」の下位モデルという位置付けである。
もっとも注目なのがそのお値段、ボディー単体の量販店価格は49万5000円と「GFX50S」や「GFX100S」よりも25万円以上もお安い! ちなみに現状GFXシリーズ最安機は「GFX50R」(2018年発売)の43万9350円で実質価格差は5万円程度。そう考えるとやはりお買い得感が高い。
手振れ補正内蔵でこのコンパクトボディ
使い勝手はGFX100Sと同じ
カメラマニアなら気になる「GFX50SⅡ」の画質や操作性をチェックしていこう。ただし発売前に試用だったので残念ながらキットズーム「GF35-70mmF4.5-5.6」は間に合わず……。代わりに自分が購入するなら一緒に揃えたいと妄想するレンズを借りてレビューしてみた。
サイズや重量、操作ボタン類の配置などボディー外観は「GFX100S」とまったく同じで、側面のロゴ以外は見分けが付かない。なら詳細は以前の「GFX100S」の記事を参照ということでもよさそうだが、それではあまりに手抜きなので、重複する部分もあるが改めて主な特徴を上げてみよう。ボディーのサイズ感は一眼レフ時代のフルサイズに近く、中判デジカメとしてはかなりコンパクト。
秀逸なのがグリップのホールド感。深さがある適度なサイズと形状が手によく馴染む。実際に構えてみると見た目以上に軽く感じるのは、このグリップのおかげだろう。
上面には大型の液晶パネルを備え、表示は撮影情報一覧とダイヤル風、ヒストグラムに切り替えられる。一覧表示のほうが情報量は多いが、露出設定が直観的にわかるダイヤル風も意外と見やすかった。
背面は測距点移動を行うフォーカスレバーが十字キーを兼ね、ボタン類が整然と並んだシンプルな配置である。
背面液晶は3.2インチ約236万ドットで3方向のチルト式を採用。タッチ操作は撮影や再生時で可能だが、メニュー画面では非対応だ。
USB端子はType-Cで充電に給電も可能。そのかわりバッテリーの充電はACアダプターが付属するだけで充電器は別売になる。
その他369万ドット倍率0.77倍のEVFや、ともにUHS-2対応のデュアルスロット。ボディー内手振れ補正など主な機能も共通だ。
中判センサーでの5140万画素
上位機との差はどれくらいあるのか?
やはり気になるのは画質である。撮像素子は5140万画素のコントラストAFで、おそらく初代機「GFX50S」と共通と予想される。1億200万画素の裏面照射型で位相差AF搭載の「GFX100S」と比べると物足りなさを感じてしまう。
しかし実際に撮影した写真を見ると、細部の精細な描写は画素数以上の解像感が感じられる。これは中判サイズならではの階調再現や、その撮像素子の能力を最大に引き出す優れたレンズ性能(デカくて高いのもうなずける)のおかげだろう。同等の画素数のフルサイズよりも余裕のある画質である。
高感度は常用最高でISO12800と控えめなことからわかるように少し苦手だ。ISO6400あたりから少しノイズや画質低下が気になり始め、1億200万画素の「GFX100S」とも1EVくらい差があるように思われる。
AFの合焦速度は決して爆速では無いが、「AF-S」なら画質重視のためフロントフォーカスを採用し少し動作がのんびりしている「GF63mmF2.8R」でも特に不満を感じることはない。ただ「AF-C」では合焦が少し迷うこともあった。今後のファームアップで改善される可能性はあるが、現状では動体の撮影は苦手かもしれない。
とはいえ中判デジカメの魅力は精細の画質。そのためは三脚を使用や、置きピンなどで合焦に工夫するのは必要なこと。多少高感度が弱いとか動体が苦手な事を気にするのは野暮というものだ。
気になる単焦点レンズ3本で中判の写りを堪能してみた
今回試用したレンズは「GF63mmF2.8R」(19万5440円)、「GF30mmF3.5R」(22万4950円)、「GF120mmF4R」(32万2440円)の3本である。
個人的に単焦点派なのと、標準と広角、望遠兼マクロの組み合わせは銀塩時代の中判カメラの定番だったので、このようなチョイスにした。
「GF63mmF2.8R」はGFXシリーズと同時に登場した35㎜換算50㎜相当の標準レンズ。AFの動作音は少し大きいが、ピント部は非常にシャープで、開放F値も明るくボケを活かせる。
なお標準レンズしては他に全長48㎜とコンパクトで価格もリーズナブルな「GF50mmF3.5R」(35㎜換算40㎜相当で13万6950円)に、先日開発発表された大口径「GF55㎜F1.7」(35㎜換算44㎜相当、2023年中に登場か)もある。細かく焦点距離を刻んだ個性なランナップは単焦点標準レンズ好きにはたまらない。
続きは「富士フイルム「GFX50SII」実機レビュー = ついに50万円切りでフルサイズ・ミラーレスに勝つ!」でお楽しみください。
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