このページの本文へ

小島寛明の「規制とテクノロジー」 ― 第142回

世界で進むデジタル運転免許証 中国は2022年に全面普及へ-倶楽部情報局

2021年09月10日 18時00分更新

文● ASCII倶楽部編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 アスキーの会員サービスASCII倶楽部では、会員の方だけが読めるさまざまな連載や特集が毎日更新中。

 本日は、ASCII倶楽部の人気記事「世界で進むデジタル運転免許証 中国は2022年に全面普及へ」を紹介します。


 世界各国で、デジタル運転免許証が広がりつつある。

 2021年8月19日の人民網日本語版によれば、中国は2022年にデジタル運転免許証を全面普及させるという。

 欧州連合(EU)は6月3日付のプレスリリースで、EU域内で共通のデジタル身分証明書を導入すると発表した。

 米国では、アップルがiPhoneに身分証明書や運転免許証を搭載する準備を進めている。

 日本でも、運転免許証をマイナンバーカードに統合する方向で検討が進む。政府は、2024年度末までに、運転免許証とマイナンバーカードの一体化を開始する方針だ。

EUは学位もデジタル化?

 EUが公表した構想によれば、デジタル身分証明書は、欧州デジタル・アイデンティティ・ウォレットと名付けられている。

 加盟各国の政府が、国民にデジタルウォレットを提供し、国の身分証、運転免許証、学位、銀行口座などとひも付ける。

 プレスリリースの中で欧州委員会の委員の一人が、税金の還付、欧州域内の大学への入学、空港のチェックイン、レンタカーを借りるといった、デジタル身分証明書の使い方を説明している。

 やはり、ポイントは、EU加盟国全域で単一のデジタル身分証明書が使えるという点だろう。

 イタリアに住んでいる人が、フランスの大学を卒業し、ドイツの企業に就職する際に、デジタルウォレットを使って、身分証明書と学位記を提出するといった近未来像が頭に浮かぶ。

 個人情報の自律的なコントロールが強調されている点も重要だ。ウォレットをどう使うか、使わないかは個人に委ねられる。

日本のスマホ搭載のスケジュールは不確定

 日本でも、議論はけっこう進んでいる。

 参考になるのは、2020年12月に政府が公表した「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤の抜本的な改善に向けて」という報告書だろう。

 この報告書は、2024年度末に、運転免許証とマイナンバーカードの一体化を始めると明記している。

 一体化することで、引っ越しをした際に、住所変更の手続きをワンストップで完了できるという。

 たしかに引っ越しをした際には、市区町村の窓口と、警察の窓口の両方に出向くことになるので、手続きが1つ減ることになる。

 さらに、最寄りの警察署でなくても、運転免許証の更新手続ができたり、更新時の講習をオンラインで受講できたりするという。

 ただし、この報告書で明確に述べられているのは、現行のマイナンバーカードと運転免許証の一体化までにとどまる。

 運転免許証のスマホへの搭載については、以下のような控えめな表現にとどまっている。

 「モバイル運転免許証の国際規格の策定状況及びマイナンバーカードのアプリ化の検討状況も踏まえ、諸外国との相互運用性の確立も視野に、運転免許証の在り方の検討を進める」

 気になるのは、「諸外国との相互運用性の確立も視野」との記述だ。国際運転免許証がなくても、日本の免許で運転ができるようになるといいな、と思ってしまった。

アップル、顔認証を使った本人認証を準備

 政府側の検討・準備の一方で、スマホメーカー側の準備も重要だ。

 アップルは、iOS 15で、現行のFace IDに似た顔認証技術を使って、政府発行の身分証明書の認証もするという。

 ただ、通常の顔認証と違って、目を閉じたり、眉毛を持ち上げたり、笑ったりという表情の変化も記録すると報じられている。

 複数の表情のパターンを記録するのは、従来型のパスワードに記号や数字を加えたり、桁数を増やしたりして複雑にする方法を想起させる。

 中国は6月から一部の都市で電子運転免許証の試行を開始しており、2022年から全面普及を始めるという。


 続きは「世界で進むデジタル運転免許証 中国は2022年に全面普及へ」でお楽しみください。

 なお、こちらの記事の続きを読めるのはASCII倶楽部会員の方限定です。

 ASCII倶楽部には、今回紹介した記事だけでなく、PCやスマホ、カメラ、テレビ、オーディオなどの会員だけが読める連載が更新されております! さらに、週刊アスキー 電子版の最新号から過去4年ぶん以上のバックナンバーが読み放題となっております。

会員制読み放題サービス
ASCII倶楽部(アスキークラブ)

■利用料金
月額 税込1080円
※毎月1日~末日までの利用料金として

■支払方法等
●クレジットカード
* VISAカード/MasterCard/アメリカン・エキスプレスカード/JCBカード
●auかんたん決済
●ドコモケータイ払い
●Amazon アカウント
※auかんたん決済、ドコモケータイ払いを選択された方は、3日間無料キャンペーンをご利用いただけません。 ※ご利用になる決済機関によって決済時期及び決済方法が異なります。
それぞれの決済機関が定める利用規約等をご確認ください。

■提供時期
月額利用料金の支払い後、すぐに利用可能。

■推奨環境 <端末・ブラウザ>
【PC】
・OS
Windows 7 以上 , Mac OS X 10.10以上
・ブラウザ
(Windows)Internet Explorer 11※Edgeは除く , Google Chrome最新版 , Firefox最新版
(Mac)Safari最新版

【スマートフォン】
・OS
iOS 8 以上 , Android 4.x以上
・ブラウザ
(iOS)Safari
(Android)Google Chrome

URL ASCII倶楽部

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

  • 週刊アスキー No.1519(2024年11月26日発行)

バックナンバー

  • 週刊アスキー No.1518(2024年11月19日発行)

  • 週刊アスキー No.1517(2024年11月12日発行)

  • 週刊アスキー No.1516(2024年11月5日発行)

  • 週刊アスキー No.1515(2024年10月29日発行)

  • 週刊アスキー No.1514(2024年10月22日発行)

注目ニュース

ASCII倶楽部の最新記事