小型PC好き必見!拡張性をできるだけ詰め込みたいならこのマザーで決まり
かなり攻めたMini-ITXマザーボード!9フェーズVRMに超大型ヒートシンクと実用で性能を発揮する「MPG B560I GAMING EDGE WIFI」
第10世代Coreとの組み合わせでもM.2×2本が使える!
そしてもうひとつ注目は拡張性だろう。Mini-ITXなので拡張スロット自体はビデオカード用のPCI Express 4.0 x16スロット1本だが、ストレージやそのほかインターフェースで拡張することになる。
ストレージはM.2×2およびSerial ATA 3.0 ×4。Mini-ITXマザーボードとしては平均的な構成だ。ただし本製品のポイントに挙げられるのは、搭載するCPUを問わず2基のM.2が(PCI Express接続のM.2 SSDであれば)両方同時に利用できるところだ。
それと言うのも、500シリーズマザーボードのM.2スロットでは、M.2スロットの使用に制限がつく場合があるためだ。CPU直結のM.2スロットは、第11世代CoreならPCI Express 4.0 x4として利用できるが、第10世代Coreを搭載した時に利用できなくなるマザーボードも多い。本製品で“両方同時に利用できる”というのは、ここにスイッチングチップを搭載し、搭載するCPU別に配線をスイッチしているためだ。初心者にとって500シリーズマザーボードのM.2スロットのルールは思わぬ落とし穴になることもあるが、本製品なら安心だ。
インターフェースでは、2.5GbE有線LAN、Wi-Fi 6E無線LAN、Bluetooth 5.2、USB 3.2 Gen2(Type-C×1/Type-A×1)といった最新インターフェースを備えている。Mini-ITXでは無線LAN機能も便利かもしれない。有線LANを自由に壁内配線できない賃貸物件ではとくに重宝する。それがMini-ITXベースの小型PCなら転居や部屋の模様替えでも手間が少ない。また、USB 3.2 Gen2は背面にType-C/A、フロントはUSB 3.2 Gen1 Type-C/A対応となっている。端子数自体はMini-ITXなのでやや少ないためハブを併用することもあると思われるが、ATXマザーボードのように拡張カードで追加できるわけではないMini-ITXでは本体側で対応していることの重要性が高い。
メインにもサブにも17cm角マザーボードは十分“使える”
さて、小さなMini-ITXでも、パーツの組み合わせしだいで想像以上にさまざまな用途にマッチするPCを組み立てられる。そうしたところを紹介しておきたい。
冒頭で述べたとおりビデオカードを搭載できるため、ゲーミングPCや、大容量メモリモジュールを利用すればクリエイターPC、といった具合で性能を追求する構成も組める。もちろん、ビデオカードにGeForce RTXシリーズを組み合わせれば、たとえば入力されたウェブカメラの映像への背景合成、マイク入力からのノイズキャンセリングといったビジネス向けの機能が利用できるので、省スペースのリモートワーク用PCを自分の手で組むことも可能だ。
一方、メインPCがある場合にはコストとスペースを抑えたサブ、用途を限定したPCというニーズもあるだろう。そうしたニーズにもMini-ITXは適している。おそらくこちらのニーズのほうが高いだろう。あえてビデオカードは搭載せず、小さなケースと組み合わせてCPUベースの処理を行なう専門機といった用途だ。
今回はCore i5-11400を組み合わせて最小限の構成を組んでみた。マザーボード上にCPU(CPUクーラーも)、メモリ、M.2 SSDを装着し、ほかのパーツは電源のみ。これにケースを組み合わせればハードウェアとしては完成するイメージだ。電源を除けばすべてのパーツが17cm角サイズのマザーボード上に搭載できる箱庭感覚の自作PCだ。
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