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無料アプリ利用のリスクを問題視、機能特化したアプリをアイネットが国内データセンターで運用

学校と保護者間の連絡用チャット、安価な「ChatLuck SC」発売

2021年06月16日 13時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 アイネットとネオジャパンは2021年6月16日、シンプルなコミュニケーションツール「学校保護者間あんしん連絡サービス『ChatLuck SC』」の販売を開始した。予算確保が難しいことから学校-保護者間の連絡ツールに無料アプリを利用する学校が散見されることを問題視し、学校教職員と保護者間の連絡機能に絞り込んだ安価なチャットサービスを提供する。

 ネオジャパンが「ChatLuck」をベースに開発したチャットシステムを、アイネットが国内にある自社データセンターで運用し、クラウドサービスとして全国の販売パートナーから販売する。全国の国公立小中学校をメインターゲットとして、初年度300校での導入を目指す。

学校保護者間あんしん連絡サービス「ChatLuck SC」のロゴマーク

ChatLuck SCの画面例(教職員から保護者への一斉通知)。PCやタブレット、スマートフォンで利用できる

 ChatLuck SC(SCは「School Connect」の略)は、PCやタブレット、スマートフォンから利用できるチャットサービス。教職員からの通知/連絡(教職員間の情報共有も含む)、アンケート実施/回収、保護者からの遅刻/欠席連絡に機能を絞り込んでいる。

ChatLuck SCの提供する機能の一覧

 教職員からは、グループチャット機能を使って、学年/クラス/部活動といった単位で休校連絡などを一斉通知をすることができる(配付資料などのファイル添付も可能)。また教職員用グループを作ることで、教職員間の事務連絡などにも利用できる。一方、保護者側からグループチャットに送信することはできない仕組みになっている。

 保護者から教職員へは、遅刻/欠席連絡ができる。フォーム入力で遅刻/欠席の理由を簡単に伝えることができ、双方で電話連絡の手間を省くことができる。

 教職員から保護者へのアンケート作成/回収機能も備える。選択肢や自由入力フォームを含むアンケートを作成し、グループチャットを使って一斉送信ができ、保護者の回答はリアルタイムに通知、蓄積される。CSVファイルとしてダウンロードすることで、Excelで簡単に結果集計もできる。

アンケートの作成画面と結果一覧画面

 なお、ChatLuck SCのサービス(サーバー)はアイネットが運用する国内データセンターでホストされ、導入する学校側でのシステム構築や運用は不要。

 アイネットでは今回のサービス開発背景について、高額なシステム投資が難しい自治体において、やむなく安全性が担保されていない無料チャットアプリなどを使うケースが散見されたため、安価かつ安心して導入できるものを提供したかったと説明している。

 同社の調べによると、現在市場で提供されている同種のソリューションは1校あたり年額40~50万円の価格帯が中心。今回のChatLuck SCでは、ネオジャパンとの共同事業として機能を絞り込んだアプリを開発し、自社運営のデータセンターを用いることで、年額20万円以下を目指したという(実際の販売価格はオープンで、販売パートナーにより異なる)。

 また、ライセンス契約は学校単位であり、生徒数の増減などは利用価格に影響しない。最低契約期間は12カ月としている。

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