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コスパに注目フォッシル「ジェネレーション 5E」レビュー 独自機能の使い心地は?

2020年12月26日 12時00分更新

文● 井上 晃 編集●飯島恵里子/ASCII

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通話用のペア設定は、Wear OSアプリを介したペアリング接続とは別途必要だった

通話アプリ、iPhoneとの相性は△

 「電話」タイルについても、デザインのアップデートがあったということで、iPhoneでも利用できるか検証してみた。

 GEN 5Eで通話を行うには、この「電話」タイルを通じたペアリング設定が必要だ。電話タイルで正常にペアリングが行えていない状態では、iPhoneで使っている番号宛に着信があった場面でも、ウォッチ側に着信通知が表示される。しかし、いざ電話を取ろうとすると「電話を使用して通話を続行」という文字が表示され、ウォッチ単体では通話は行えない。

 そこで「電話」タイルを起動すると、「ペアリングするスマートフォンをタップします」と表示されるので、ペアリング中のスマートフォンの名前が表示されたらタップして選択する。接続がうまくいけば、電話タイルから発信などの操作が可能になる。今回は、連絡先についても、iOSの「連絡先」アプリに登録している情報が表示されるようになった。

接続がうまくいった状態ならウォッチからの通話発信も可能だ

 通話の品質は及第点ギリギリといった感じで、ノートPCをタイピングしているような位置で通話をしても、マイク・スピーカー共に相手との通話が可能だった。ただし、スピーカーの音はややくぐもって聞こえるため、明瞭な会話ができるかどうかは、周りが静かな環境であることに左右されるだろう。

 そして、正直なところ、iPhoneとペアリングする場合には、実際の使い勝手はあまり良くなかった。理由の1つは、接続時になかなかBluetooth接続が認識されず「利用可能なデバイスはありません」と表示されてしまう場合が多かったからだ。こうした場合も、Wear OSアプリ上ではiPhoneとウォッチが正常にペアリングできていたので、原因はよくわからない。筆者の使用環境と相性の良し悪しもあったのかもしれない。

 2つ目は、一度接続が上手くいっても、Wear OSアプリとの接続が切れてしまい、着信があってもウォッチ側が認識しないという事象があったからだ。この際、Wear OSアプリはシャットダウンしたわけでなく、iPhoneではバックグラウンドで起動していたので、時間経過や駆動状態など、ユーザーがコントロールしづらいことが原因で接続が途切れるのは課題だろう。

 諸々の相性を考えた場合、やはりAndroidスマートフォンと連携させて使った方がメリットは多いと思う。

 良い点・課題点の双方はあったが、素早くアクセスできるアクティビティトラッカーや、明瞭でわかりやすい睡眠計測機能、長期的に運動強度の十分・不十分を判断できるチェックなどが揃っており、健康維持という意味では、必要なポイントをしっかりと押さえた魅力的な端末と感じた。価格が税込でも3万円台前半と安いことも魅力だ。時計らしいラウンドのケースデザインが気に入った場合には、ぜひ検討してみて欲しいと思う。

 

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