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さとうなおきの「週刊アジュール」 第145回

オンプレミス/マルチクラウド向けのAzure Arcが大幅強化

「Ignite 2020」で発表されたAzureアップデート《ハイブリッド/セキュリティ編》

2020年10月01日 08時00分更新

文● 佐藤直生 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 こんにちは、さとうなおきです。今回の「週刊アジュール」では、2020年9月20日~26日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。

 9月22日~25日に、Microsoftの年次カンファレンス「Ignite 2020」がオンラインイベントとして開催されました。このIgnite 2020におけるアップデートを中心に、ハイブリッド/セキュリティ、インフラ、アプリ開発、データ、AI/IoTの5回にわたってお伝えします。今回はハイブリッド/セキュリティ編です。

Ignite 2020

 Ignite 2020の情報については、次のリソースをご確認ください。

Ignite 2020

Azure Arc:サーバー、データサービス、SQL Server

 Azure Arcは、Azure Resource Managerによる管理機能を、Azure外部(オンプレミス、エッジ、マルチクラウドなど)のサーバー、Kubernetesクラスターに拡張するサービスです。

Azure Arc

 Azure Arcで、2019年11月のIgnite 2019でパブリックプレビューになっていたAzure Arc対応サーバー(Azure Arc enabled servers)が、GA(一般提供)になりました。

 Azure Arc対応サーバーでは、Azure外部(オンプレミス、Azure以外のクラウド)でホストされているWindows/Linuxマシンを、Azure Virtual Machinesと同様に管理できます。

Azure Arc対応サーバー

 Azure SQL Databaseは、SQL Serverベースのリレーショナルデータベースサービスです。

 Azure SQL Databaseの一機能であるAzure SQL Database Managed Instanceは、オンプレミスのSQL Serverとの100%に近い互換性を持つデータベースサービスです。

 Azure Database for PostgreSQLは、PostgreSQLベースのリレーショナルデータベースサービスです。

 Azure Database for PostgreSQL Hyperscale (Citus)は、シャーディングを使用してAzure Database for PostgreSQLデータベースをスケールアウトする機能を提供します。

 Azure Arcで、2019年11月のIgnite 2019で発表されていたAzure Arc対応データサービス(Azure Arc enabled data services)が、プレビューになりました。

 Azure Arc対応データサービスでは、Azure SQL Managed InstanceAzure PostgreSQL Hyperscaleをオンプレミス、マルチクラウド、エッジにわたって実行できます。Azure Arc対応データサービスは、Azure SQL Database Managed Instance、Azure Database for PostgreSQL Hyperscale (Citus)と共通のテクノロジを活用しています。

 Azure Arcで、Azure Arc対応SQL Serverがプライベートプレビューになりました。

 Azure Arc対応SQL Serverは、Azure Arc対応サーバー上にSQL Serverインスタンスをホストします。

Azure Arc対応SQL Server

Azure Stack:HCIのAKS、HubのGPU、Edgeの新デバイス

 Azure Stackは、Azureのサービスと機能をオンプレミスやエッジに拡張する製品群です。Azure Stackは、統合システムのAzure Stack Hub、HCIのためのAzure Stack HCI、アプライアンスのAzure Stack Edgeで構成されています。

 Azure Kubernetes Service (AKS)は、マネージドKubernetesサービスです。

 Azure Stack HCIで、Azure Stack HCIのAzure Kubernetes Services (AKS)(Azure Kubernetes Services (AKS) on Azure Stack HCI)が、パブリックプレビューになりました。

 Azure Stack HCIのAzure Kubernetes Services (AKS)では、コンテナー化されたアプリをAzure Stack HCIで大規模にデプロイ、管理できます。

Azure Stack HCIのAzure Kubernetes Services (AKS)

 Azure Stack Hubで、GPU機能がGAになりました。GPUとして、AMD Mi25、NVIDIA V100 Tensor Core、NVIDIA T4 Tensor Coreを利用できます。

 他にも、多数の新機能があります。詳細は、次のページをご覧ください。

Azure Stack HubのGPU

 Azure Stack Edgeで、GPUが搭載されたアプライアンスが利用可能になりました。NVIDIA T4 Tensor Core GPUが搭載された「Azure Stack Edge Pro」を使用して、エッジで視覚化、推論、機械学習を実行できます。

 Azure Stack Edgeで、2つの新しいラグド(頑丈な)デバイスが利用可能になりました。NVIDIA T4 Tensor Core GPUが搭載された「Azure Stack Edge Pro R」、軽量でポータブルな「Azure Stack Edge Mini R」を使って、リモートの最も過酷な環境で機械学習を実行できます。

Azure Stack Edge

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