業務改善士としてさまざまな企業の働き方や組織を変えてきた沢渡あまね氏が、自身が愛してやまないダムでのワーケーション(ダム際ワーキング)をレポート。「なぜダムなのか?」という素朴な疑問はもちろん、ダム際ワーキングの効能やコツなどを指南してもらった。(以下、敬称略 インタビュアー アスキー編集部 大谷イビサ)
静岡県西部を舞台にダム好きと地元がコラボレーション
―改めてですが、沢渡さんの現在やっているお仕事について教えてください。
沢渡:業務プロセス&オフィスコミュニケーション改善士を名乗っていますが、一言でいうと「組織の景色を変える仕事」です。ワークスタイル/マネジメント/組織風土を、コミュニケーション・業務プロセス・ITなど仕組み/仕掛けの側面からニュースタイルにアップデートする意識づけ、情報発信、アドバイザーなどをしています。具体的な活動は、執筆(8月26日時点で26冊の書籍を上梓)/講演/企業顧問およびアドバイザー。これまで300を超える企業、自治体、官公庁の現場を見てきました。
―とにかくオフィスの現場をいっぱい見て、外からの目線で不合理なところを改善していくお仕事ですね。具体的にはどんな企業が多いんですか?
沢渡:私の専門領域はIT(認証基盤の運用SEとITサービスマネージャー)と広報(グループグローバルのインターナルコミュニケーション)。日産自動車、NTTデータ、大手製薬会社を経て、2014年9月からフリーランスとして業務改善やマネジメント改革の支援をしています。クライアントは大企業が8割ですね。地方自治体の仕事も増えつつあります。
最近では、浜松のITベンチャー企業であるNOKIOOの顧問およびエンジニアリングマネージャー、金沢のベンチャー企業であるなないろのはなの取締役、東京渋谷のITベンダーのエイトレッドの顧問も兼任しており、もっぱら浜松にいます。
-浜松という場所をベースにして、地方創生にも注力しているんですね。
沢渡:今回の「ダム際で働いてみた」企画も、NOKIOOのクリエイティブチーム(デザイナー/ITエンジニア集団)で実施しました。NOKIOOは「RHR(Reginal HR)」をコンセプトに、人材育成、組織開発、人材採用支援、Webマーケティングなどを生業としており、太田川ダムを管理する袋井土木事務所 河川管理課とのコラボレーションで今回の企画が実現しています。
自然満載なダム際ワーキングってこんな感じ
-今回のダム際ワークについて教えてください。
沢渡:はい。太田川ダムまでは、NOKIOO本社のある浜松市東区和田町からクルマでおよそ1時間です。まずは森町の複合型体験施設である「アクティ森」に集合し、地域の食材を使ったランチ(ダムカレー)と雑談を楽しみました。
-ダムカレーはカレー界隈でもプチブームですよね。
沢渡:続いて、太田川ダムに移動。袋井土木事務所のアテンドによる、プライベートダム見学会ということで、監査廊と呼ばれるダムの内部に入れてもらいます。階段を上り下りするので、エクササイズにも最適です。
その後はダム際ワークということで、袋井土木事務所の浦田さんも参加して、「太田川ダムの新たなる利用促進策を考える」というテーマでグループディスカッションしました。大分在住の社員もリモートで参加し、組織を超えたオープンなディスカッションが実現しました。
最後は袋井土木事務所の管理者立会いのもとドローンを飛ばして記念撮影です。NOKIOOがブログと動画をアップしているので、そちらも参考にしてください。
関連記事:NOKIOOのデザイナーとITエンジニアがダム際で働いてみた! https://sunaba.nokioo.jp/blog/detail/4