多用途に使える構成なのも魅力
第10世代Core i7& RTX 2060 SUPERでストレスなしの快適動作! 「LEVEL-R049-iX7-RWSH」は用途を問わず長く使えるゲーミングPC
2020年08月21日 11時00分更新
マシンの性能をチェック! 8コア/16スレッドの高いCPU性能が魅力
LEVEL-R049-iX7-RWSHが搭載しているCore i7-10700は、8コア/16スレッドで、ベース動作クロックは2.9GHz、ブースト時の最大で4.8GHzとなるCPUだ。以前はコア数が増えてもソフトが対応していなければ意味がないとよくいわれたが、最近のソフトはマルチスレッドへの対応が進んでおり、とくに動画編集ソフトなど負荷の高いものでは効果が大きい。
また、複数のソフトを使う場合、コア数に余裕があればそれだけ負荷を分散できるだけに、性能を落とさずに同時に使えるという点もメリットだ。例えばゲームの実況配信をする場合を考えてみよう。
ゲームそのものの処理はもちろんだが、これ以外にも、画面の動画キャプチャー、ワイプやテロップなどの合成処理、配信形式でのエンコード、通信といった処理が行なわれる。CPU性能が低いパソコンではこの配信処理が重くなりすぎ、ゲーム画面がガクガクとカクツクようになったり、入力反応が鈍くなる可能性が高くなる。
これに対し、高性能な多コアCPUであれば余裕があるため、ゲームへほとんど影響を与えることなく配信が可能となる。もちろんこれは配信に限った話ではなく、複数のソフトを同時に使うシーン全般にいえる。つまり、別のソフトへの性能影響が少ないため、より快適に、複数のソフトが使えるようになるわけだ。
では実際、Core i7-10700がどのくらいの性能があるのかをベンチマークソフトで見てみよう。使用したのは定番の「CINEBENCH R20」。これはCGレンダリング速度から独自のスコアで性能を評価してくれるもので、スコアが高ければ高いほど高性能となる。CGレンダリングはマルチスレッドに向いた処理となるため、CPU本来の性能を余すことなく発揮できるものの1つ。つまり、CPUの最大性能を見るのにぴったりなテストになっている。
スコアを見せられたところで性能がわかる人は少ないと思うので、比較用に別のCPUのスコアも紹介しておこう。過去のデータとなるため厳密な比較とはならないが、大まかな性能の違いを見るには十分だろう。
同じTDP 65Wの第9世代Core i7-9700の場合、CPUが2957ptsで、CPU(Single Core)が472ptsとなっていた。このCPUは8コア/8スレッド、ベース動作クロック3GHzというもので、ざっくりいえばCore i7-10700からハイパースレッディング(HT)を失くしたようなものとなる。
第9世代Coreのi7には、同じ8コアCPUでもベース動作クロックが3.6GHzと高いCore i7-9700Kもラインアップされている。こちらのスコアがどのくらいかといえば、CPUが3757pts、CPU(Single Core)が499ptsとなっており、Core i7-10700とほぼ同等の性能だ。
これだけ見るとCore i7-10700の性能は大したことがないように感じてしまうが、Core i7-9700Kは性能こそ高いものの、TDPは95Wとかなり大きくなってしまっている。逆の見方をすれば、第9世代の上位モデルと同等の性能を低発熱、省電力で実現できるようになったのが、Core i7-10700だといえるわけだ。
もちろん、上を見れば同じ第10世代でも高クロックなモデルがあるし、さらに10コアとなるCore i9もあるため、最強性能とはいえない。しかし、TDP 65Wという枠の中ではCore i7-10700は最高峰であり、ワットパフォーマンスを気にする人であれば、かなり魅力的なCPUだと感じるはずだ。
「レインボーシックスシージ」でゲーミング性能をチェック
GeForce RTX 2060 SUPERを搭載するゲーミングパソコンなので、ゲーミング性能についてもチェックしていこう。
試したのは、定番ベンチマークソフトとなる「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(FFXVベンチ)と、「レインボーシックスシージ」(R6S)のベンチモードの2種類だ。
まずはFF15ベンチの結果からみていこう。なお、画質設定は「高品質」、画面は「フルスクリーン」にし、解像度を「1920×1080ドット」、「2560×1440ドット」に変化させた2パターンで試した。
FFXVベンチは比較的重たいものとなるが、それでも2560×1440ドットで十分遊べるだけのポテンシャルがあるのがうれしいところ。これだけの性能があれば、1920×1080ドットならほとんどのゲームで画質を最高にしたまま快適に遊べるだろう。もちろん、少し設定を見直すだけで、2560×1440ドットでも遊べることはいうまでもない。
実ゲームでの性能がどのくらいかを見るため、R6Sでもテストしてみた。R6Sは動作が軽めなFPSとなるため、もっとスペックの低いPCでも快適に遊べるのだが、フレームレートが高ければ高いほどゲームが有利になる。とくに、144Hz以上のゲーミングディスプレーを使うのであれば、どこまでフレームレートが出せるのかは気になる部分だろう。
画質設定はプリセットの「最高」を使い、解像度を「1920×1080ドット」「2560×1440ドット」と変化させたときの値をチェックしてみた。
どちらの解像度の場合も平均はかなり高く、快適に遊べるということがひと目でわかるレベルだ。ただし、いくら平均が高くても、最低値が沈み込んでしまえば意味がない。シーンによって画面がカクついてしまうのは、FPSでは致命傷となるからだ。
では気になる最低値がいくつかといえば、高解像度の2560×1440ドットであっても182fpsと非常に高いレベルとなっていた。一般的なゲーミング液晶のリフレッシュレートが144Hzということを考えれば、十分すぎる数値となる。つまり、LEVEL-R049-iX7-RWSHなら、R6Sが2560×1440ドットで快適に遊べるといえるわけだ。もちろん、R6SはフルHDでプレイする人がほとんどなはずだが、その場合も超快適なのは、いうまでもない。
ちなみに上のベンチ結果は、グラフィックスAPIにDirectX 11を使った場合のもの。R6Sで使えるもうひとつのAPI、「Vulkan」を使った場合も試してみた。
結果は数値だけで軽く触れる程度とするが、1920×1080ドットでは平均348fps/最低268fps、2560×1440ドットでは平均242fps/最低197fpsとなっていた。DirectX 11と比べ1割程度フレームレートが向上するだけに、Vulkanを使ったほうがより快適に遊べそうだ。
オールマイティに使えるのが最大のメリット
ゲーミングパソコンというとゲーム用途に限定されてしまう印象があるが、CPU、GPU、メモリー、そしてストレージと、どれも高いレベルの性能を備えたパーツで構成された普通のパソコンだ。そのため、動画編集や写真現像、プログラミングなど、ほかの用途であっても快適に動作することは間違いない。
下手にケチるとすぐに性能が足りなくなり、パソコンの買い替え時期が早まってしまうが、LEVEL-R049-iX7-RWSHクラスの性能があれば、購入時のままでも長い間使えることは間違いない。しかも拡張性の高いタワー型パソコンなので、パーツの増設や換装まで含めれば、さらに長期間使えるだろう。
価格だけで選んで低スペックパソコンを買ってしまい、使いたいソフトをインストールしてみたらまともに動作しない……なんてことになってしまうと目も当てられない。パソコンを使い慣れた人なら自分にピッタリのスペックがわかると思うが、不慣れな人ならなおさらだ。
税込みで18万円台という価格は決して安くはないが、ゲームから趣味まで不満なく使える性能があり、さらに拡張性も備え、長く使えることまで考えれば、結果的に安くなることは想像に難くない。それだけに、パソコンに使い慣れた人の次のメインマシンとしてはもちろん、初心者が最初に購入するパソコンとしても、オススメできる製品だ。