●前から冷風、後ろから温風
基本仕様は除湿能力が最大10L/日(60Hz)、衣類乾燥時間が2kgで約120分。除湿方式は空気を冷やすことで水分を取り除くコンプレッサー式。デシカント式除湿機と違って除湿運転時に室温が上がらないこともあり、夏向きの仕様です。
サイズは幅315×奥行き235×高さ575mm、重量約12.5kg。大きめでも設置面積はコンパクト。重量もずっしりきますが、キャスターつきでゴロゴロ軽い力で押していけます。
まず使ってみたのは冷風機能。カタログによれば室温差約マイナス10℃の冷風が出るといいます(ルーバー上向き、前方50cm距離。室温27℃、湿度60%のとき)。
運転を始めると数分で前から冷たい風が出てきましたが、代わりに後ろからはお湯のような温風が出てきて、閉め切った部屋で使うとむしろ暖房になりました。その旨は説明書にもあり、室温は環境や条件によって2〜5℃前後上がることがあるといいます。
冷風と温風でどれくらい温度差があるのか。風速風温計がないので正確な参考数値にはなりませんが、吹出口から10cm距離に水銀温度計をかざして温度を測ってみると、前方は室温マイナス約5℃、後方は室温プラス約15℃でした。
●冷風運転時、10cm距離の温度
前方:21℃(室温マイナス約5℃)
後方:41℃(室温プラス約15℃)
※室温26℃、湿度57%のとき
後方から排熱があるのはスポットクーラーと同じですが、こっちはスポットクーラーと違って排気ダクトがないので熱を逃がせないんですよね。窓のそばに設置すれば排熱ができるかもしれません。料理中の一時しのぎとか、シャワーあがりにちょっと冷たい風を浴びたいときには便利そうです。
ちなみに冷風時の運転音は割と目立ちます。コンプレッサーが動いているので室外機のような音になります。