ファーウェイは31日、「Wi-Fi 6」および同社の独自企画「Wi-Fi 6 Plus」に対応したホームルーター「HUAWEI WiFi AX3」を日本で発売すると発表した。「HUAWEI WiFi AX3」はグローバルでは2月末にバルセロナで開催されたプレスカンファレンスで発表されたモデルで、国内では実売価格9980円と低価格が魅力となっている。
本体は薄型で平置きタイプ。本体背面に4本のアンテナが装備されており、アンテナは本体方向に倒すことができる。ポート類は本体背面にあり、有線ポートは、WAN×1、LAN×3。USBポートはない。サイズは約225×153.2×30.9mm(アンテナ含まず)で、Wi-Fi 6対応ルーターとしてはかなりコンパクト。重量は約403gとなっている。
「HUAWEI WiFi AX3」のポイントは「最大速度3000Mbps」「スマホをタッチするだけのカンタン接続」「HUAWEI HomeSecによる高いセキュリティー」の3つ。通信速度では5GHz、2.4GHzともに2ストリームで、5GHzのバンド幅は160MHz。いずれも2×2 MU-MIMOに対応しており、5GHzで2401Mbps、2.4GHzで574Mbpsの最高速度となっており、あわせて最大3000Mbpsというわけだ。
ファーウェイ独自企画の「Wi-Fi 6+」にも対応。「Wi-Fi 6+」はWi-Fi 6の規格以上の速度がでるわけではなく、対応機器との通信なら実行速度でより高速化が実現できるというもの。ただし、現状国内では対応機器は同社の「HUAWEI P40 Pro」のみとなっている。
本体上部にはWPS接続用のボタンを配置。さらに「HUAWEI Share」に対応しており、本体右下の部分をスマートフォンでタッチするだけで、パスワードなど入力せずに接続設定を完了できる。同社製のスマートフォン以外でも、NFC機能を搭載していれば利用できるのがポイントで、スマートフォンをかざすと、通知がポップアップ表示され、タップするだけなのでカンタン。
ただしパスワードの入力がまったく必要がないこともあり、不特定多数の人が訪れるような部屋の場合、勝手に接続されてしまう可能性もある。自宅内で家族だけが使うといったシーンを想定した機能だ。
プロセッサーには同社製の「Gigahome 650」を採用。1.4GHzのクアッドコアプロセッサーで、独立したセキュリティー機能「TrustZoneソリューション」を搭載し、IT製品のセキュリティー認証「CC EAL」のレベル5を取得している。さらに不正アクセスに対しては、自動認識して攻撃者をブラックリストへ追加。その後はアクセス不可にするといった機能も装備している。
IPv6の接続方式はIPv4/IPv6デュアルスタック方式で、IPoEに対応。「v6プラス」といった国内向けの接続方式には対応していない。接続台数は最大128台で、利用目安としては3LDK/2階建てとしている。
実売価格9980円と、Wi-Fi 6対応ルーターとしては国内最安クラス。そのためメインのルーターとして導入するのはもちろん、自宅のルーターのWi-Fi規格が古く速度に不満があるというユーザーは、ひとまずこれを購入してブリッジモードやAPモードとして運用し、最新のWi-Fi規格にアップデートするというのもありだろう。