ピーエフリンクシステムズは7月17日、AIによる顔認識体温器「フェイサーモ(FACERMO)」を発売した。
本製品は、AIによる顔認証技術を活用した、高速・高精度な体温測定器。工事不要なので設置するだけで、来客、従業員の体温を測定する。すでに行政機関、教育機関におよそ100台の導入実績があるという。
他社製品と比較して、高速、高精度な温度測定が可能な点が特徴としている。特に速度に関しては、公称とは違い1秒~3秒程度かかってしまう製品もある中、安定して0.2~0.4秒程度の速度で測定できるとアピールする。
温度設定、音声設定、赤外線カメラ認識距離、アラート、管理者設定など、多岐に渡る設定項目をリモートでセットアップする。ソフトウェアのアップデートや、使用後の設定変更なども対応する。また、IDカード、指紋認証、ICカード、二次元バーコードなど、様々な周辺機器の拡張サポートに対応し、顔認証データの記録・分析によって既存のシステムと連携すれば、検温と同時に入退室・勤怠管理などが可能としている。
データは自動的に保存され、二次的な活用が可能。3万人のデータを記録できる。さらに、顔認証による会員管理や予約管理、クーポンの発行など来場促進のためのマーケティングへ転用するためのアプリを開発中。
本製品は、東京工業大学から大学発ベンチャー(99号)の称号を授与されている、Medvigilance Inc.により開発されたもの。継続的な東京工業大学からの支援により、製品はバージョンアップしていく予定としている。
人が多く集まる場所で複数同時検温を非接触でスピーディに実施できるため、医療機関や公共の交通機関、学校やオフィスビル、飲食店、スーパーマーケット、商業施設などでの利用を想定している。
価格は、AI顔認識サーマルカメラ付き8インチタブレット、テーブル用スタンド、PC用管理ライセンスを同梱した標準セットが43万7800円。リモートサポートは毎月2200円。置き場所に合わせて高さを選べるスタンドが用意され、1万6500円でオプション販売する。