さとうなおきの「週刊アジュール」 第132回
Azure CDN/Front DoorのルールエンジンがGAに
Azure FunctionsのDurable FunctionsがPythonをサポート
2020年07月07日 08時00分更新
Azure Portal:6月のアップデート
Azure Portalは、ウェブベースのAzureの管理コンソールです。
Azure Portalで、5月のアップデートに続いて、6月のアップデートがリリースされました。Azure Virtual Machinesのカスタムデータのサポートなどの新機能があります。
Azure Resource Manager:Visual Studio Code拡張機能、What-If分析、デプロイスクリプト
Azure Resource Manager(ARM)は、Azure上のリソースのデプロイや管理のためのレイヤーです。
Azure Resource Managerで、最近のアップデートがまとめられています。
- Visual Studio Codeの「Azure Resource Manager (ARM) Tools」拡張機能:スニペット、IntelliSense、色付けなどのサポート
- What-If分析(デプロイ前の影響分析)
- デプロイスクリプト(PowerShell、Bashスクリプトの実行)
- 管理グループ、サブスクリプションの大規模なプロビジョニング
- Azure Resource Manager Template Toolkit(arm-ttk)をオープンソースに
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure CLI:6月のアップデート
Azure CLIで、6月のアップデートがリリースされました。23個のAzureサービスが新たにサポートされました。
Azure CLIは、Windows、macOS、Linux、Azure Cloud Shellで動作する、Azureの管理を行うためのコマンドラインインターフェイスです。
Azure Support API:GA
Azure Support APIは、Azureサポートチケット作成、管理するためのAPIを提供します。
今回、Azure Support APIがGAになりました。
Azure Functions:Durable FunctionsのPythonサポート
Azure Functionsは、サーバーレスアーキテクチャのFaaS(関数サービス)です。
Azure Functions の拡張機能である「Durable Functions」を使うと、ステートフルなサーバーレスワークフローを定義できます。
今回、 Durable Functionsで、これまでサポートされていたC#、JavaScriptに加えて、Pythonのサポートがプレビューになりました。これによって、Pythonでオーケストレーター関数を記述できるようになります。
たとえば、Pythonを使うデータエンジニアやデータサイエンティストが、Durable Functionsを使って、長時間にわたって実行されるデータ処理パイプラインを実装したり、並列タスクを実行するために機械学習ワークロードをファンアウトしたりすることができます。
Azure Kubernetes Service (AKS):近接通信配置グループ
Azure Kubernetes Service (AKS)は、マネージドKubernetesサービスです。
Azure Virtual Machinesの「近接通信配置グループ」は、VMが物理的に近くに配置されるようにするための論理グループです。
Azure Kubernetes Service (AKS)で、近接通信配置グループのサポートがプレビューになりました。AKSクラスターの一連のノードを近接通信配置グループに関連付けることで、ノード間のネットワークレイテンシを改善できます。
Azure Container Instances:Docker Desktop統合
Azure Container Instancesは、クラスターの管理なしにコンテナーを実行できるサービスです。
5月に発表されていた、Azure Container InstancesへのデプロイをサポートしたDocker Desktopが、リリースされました。
「docker run」コマンドを使ってAzure Container Instancesで単一コンテナーを実行したり、「docker-compose up」コマンドを使ってAzure Container Instancesで複数コンテナーを実行したりすることができます。
- ブログポスト「Docker Desktop を使用した Azure Container Instances へのデプロイ」
- ブログポスト「Running a container in Microsoft Azure Container Instances (ACI) with Docker Desktop Edge」
Azure SDK:6月のアップデート、Azure SDK for Embedded C
Azure SDKは、.NET、Java、Node.js、Pythonといったさまざまな言語向けのSDKです。
Azure SDKで、6月のアップデートがリリースされました。
このリリースでは、Azure Cosmos DB(Java)、Azure Event Hubs、Azure Storage、Azure Cognitive ServicesのText AnalyticsのサポートがGAになり、Azure Identity、Azure Cognitive Search、Azure Cognitive ServicesのForm Recognizer、Azure Service Busのサポートがプレビューになりました。
また、 組み込み(IoT)デバイス向けのAzure SDK for Embedded Cが、新たにプレビューとしてリリースされました。
- 更新情報「Azure SDKs—June 2020 release」
- 更新情報「Azure SDK for embedded devices」
- ブログポスト「Azure SDK Release (June 2020)」
- リリースノート
Azure DevOps:スプリント171
Azure DevOpsは、Azure Pipelines(CI/CDパイプライン)、Azure Boards(作業追跡ツール)、Azure Artifacts(パッケージ生成/共有)、Azure Repos(プライベートGitリポジトリ)、Azure Test Plans(テストソリューション)で構成される、開発チーム向けのサービスです。
Azure DevOpsで、スプリント170に続いて、スプリント171のアップデートがリリースされました。スプリント171では、Azure PipelinesエージェントのLinux/ARM64サポートなどの新機能があります。
Azure DevTest Labs:共有イメージギャラリー
Azure DevTest Labsは、VMベースの開発/テスト環境の用意を容易にするサービスです。
Azure DevTest Labsで、共有イメージギャラリーのVMイメージを使って、式を作成できるようになりました。
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